先日はサービスアパートではなく、個人オーナーさんが所有するアパートを契約した後、発生する悩ましい問題についてお話しました。
「個人オーナーさんのアパートを契約すると「必ず困る」ことがあります」
今日はその続編です。
まだあります・・・困ることって(泣)。
街中に建つ小さなサービスアパートではなく、「コンドミニアム」と言われる大型アパートメントでよく起きることです。
小さなアパートには、
- フィットネスジム
- スイミングプール
- テニスコート
- 敷地内(地下)駐車場
- ゴルフの練習スペース
これらの付属設備は付いてませんね。
経費を減らすために、なるべく余計な設備を持たないようにしてGrossの賃料を抑えているのが、小規模サービスアパートです。
・・・というより、スペースの関係で持ちたくても持てないのが現状ですね。
大きな投資会社が運営する、大型コンドミニアム。
もう何度もご紹介しておりますが、ハノイで有名なのは
- Golden Westlake
- Keangnam Hanoi Landmark Tower(カンナム ハノイ ランドマーク タワー)
- Sky City Towers(一部サービスアパート)
- Pacific Place(一部サービスアパート)
- Hoa Bin Green(一部サービスアパート)
- Vincom Center Ba Trieu Apt(ビンコムセンター)
これらの物件ですね。
また最近では、
- INDOCHINA PLAZA(インドシナプラザ)
- DOLPHIN PLAZA
なども出て来ています。
たくさんの付属施設を併せ持つ大型物件ですが、元々ベトナム人富裕者層をターゲットに分譲された物件です。
従って、ベトナム人のお金持ちが喜びそうな付属施設をふんだんに備えた設計になるわけです。
「豊富な付属設備」、「広い敷地内」、「大規模な建物」・・・
これらの維持・運営は購入したベトナム人オーナーではなく、「管理専門会社」が行います。
この「管理専門会社」は、居住者から毎月徴収する「管理費」を元手に、建物・設備の維持管理を請け負います。
投資会社自体が「管理会社」を兼ねるケースもあれば、外部の専門業者に委託するケースもあります。
この「管理会社」の出来不出来が如何に大事か・・・
コンドミニアムの資産価値は、この「管理会社」によって決まると言っても過言ではないくらい大切です。
10年以上経っても「黒光り」するくらい「重厚さ」が増す建物もあれば、
ゴーストタウン化するアパートもあります。
投資会社も全面的に「管理会社」に任せることになります。
従って、個人オーナーさんが所有するコンドミニアムは、
- 投資会社(コンドミニアムを建てた会社)
- 購入したベトナム人個人オーナー(部屋の数だけいることになります)
- 管理会社
権利・義務関係の全く違う「3者の立場」が生まれてしまいます。
ちなみにサービスアパートは全て投資会社が所有権を持ち、管理もしています。
最初から「賃貸」だけです。
「分譲」ではありません。
「個人オーナー」というややこしい立場の人が生まれてこないので、お互いの衝突などあり得ない訳です。
今回問題として皆様にご説明したいのは、
大金をはたいて不動産投資をした「個人オーナー」と、その建物の「管理会社」との確執の為に、個人オーナーから賃貸している我々賃借人に「とばっちり」が降りかかる
ことがある、ということです。
現在その真っ最中なのが、「Golden Westlake」です。
敷地内の地下駐車場料金の値上げに不満の「個人オーナー」が、敷地内に路上駐車をして「管理会社」に抗議をしています。
おかげで、敷地内にスクールバスや通勤タクシーが入って来れず、賃借人の皆様が不便をされています。
また、少し前は「Keangnam Hanoi Landmark Tower(カンナム ハノイ ランドマーク タワー)」でもありました。
管理費をもっと下げて欲しい「個人オーナー」側と、上げなきゃ維持できないと主張する「管理会社」側で意見がまとまらず・・・
結果、「管理会社」がエレベーターの稼働台数を制限してしまい、契約していただいた賃借側のお客様が不便を被ることになったり。
他には「Vincom Center Ba Trieu Apt(ビンコムセンター)」でも最近ありました。
「あのー、ゴミが散乱していて、エレベーターもほとんど動いていないんですけど・・・」
つい最近契約していただいた、お客様からです。
行って見ると、各フロアにあるゴミ集積エリアにゴミが山盛りになっています。
受付レセプションには人が誰もおらず、入り口の鍵も開いたまま・・・
理由は、「個人オーナー」から「管理会社」へのクレーム。
支払っている「管理費の使途不明経理」に腹を立てた「個人オーナー」でしたが、逆ギレした「管理会社」が管理放棄をしてしまった事件です。
・・・もう、訳が分かりません。
しかし、「なるべく安く良いサービス」を求める「個人オーナー」と、出来るだけ質の高いサービスを維持する為に管理費の値上げを要求する「管理会社」。
この両者の構図が有る限り、こういう「小競り合い」は避けられないかと思います。
これがサービスアパートとなると、まず起こることはあり得ません。
「投資会社」が「管理会社」と協力して、賃借人のお客様へサービスを提供する。
この形しかないからです。
「ベトナム人同士の意地の張り合い」に私達仲介業者がなかなか裁ききれるものでもありませんが、
ご紹介したお客様には迷惑甚だしい話です。
間に入り、お客様住民の意見として「管理会社」に伝え、お互いの首を絞めるだけで何の益も無い「いがみあい」を辞めてもらうよう交渉していくしかありません。
先に挙げた大型コンドミニアムに時々起きる問題です。
今日は日曜日。
お客様のご案内を私と新人深田君とで「手分け」して対応しました。
もう何日休んでいないでしょうか・・・
私も深田君も、結構フラフラです。
ベトナムの定食屋さんで昼食を食べ、いつものようにむかえのCafeでお茶をしに移動します。
・・・が、席についても深田君が来ません。
「あれっ、なんかあったんかな?」
するとびっこをひきながら深田君が、
「すみません、子供の自転車にぶつけられました・・・」
立ったまま太ももの上に両手を置き、うつむいている深田君。
疲れているのか、単純に鈍くさいだけなのか、よくわかりませんが(笑)
「と言っても休めないし、行けるところまで行ってみよう」
ブレイクスルーした深田君に会えるかもしれません。
・・・頑張ります。
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