私は携帯電話を2つ持っています。
日本に帰国したときに使う「日本用」と、ベトナムに来たときに使う「ベトナム用」とです。
この使い方は面倒なことが2つ出て来ます。
- ほとんど日本にいないのにも関わらず、日本のDocomo(私の場合)に基本料金を払い続けなければならないアホくささ
- ベトナムで購入した携帯電話NOKIAの言語を英語に切り替えても、お客様と「ローマ字メール」になってしまう面倒くささ
いつ日本に戻ってくるかわからないですし・・・
戻ってきたら、また新規扱いではなくそのまま継続で使いたいですよね。ですのでDocomoを解約してしまうのはどうか・・・
何より2年間使うという前提で安く契約をしていたりする訳ですから、解約すると違約金を払わなければならない縛りがあり損です。
使い勝手の良い日本のDocomoの携帯は、ほとんど電源をONにすることもなくハノイのオフィス机の引き出しに入れ放しで、日本語入力できないベトナムで買ったNOKIAの携帯は、全て英語表記でイヤイヤ使っているという有様・・・
「メールアドレス・電話番号の整理や、住所録の作成を英語でやろう」などという気にもなりません。
お客様にメールで、
「Waterサーバーの水ボトル3本は、本日Workerが夜の9時までに間に合うようでしたら持って行かせますが、
9時以降遅くなるようであれば、明日のお昼に配達させます」
こんなメッセージを「ローマ字メール」で送らなければならない時など・・・
親指がつりそうになります。
そんな不自由を感じていたある日、お客様からメールをいただきました。
NOKIAの画面を見た瞬間、思わず固まってしまいました。
ベトナムで買ったNOKIAの携帯画面に、なんとお客様からのメール文が日本語で表示されているではありませんか・・・!
アマゾン奥地の秘境で、和服姿の女性の涼しい笑顔に触れたような気分・・・
と、携帯の最近の事情にお詳しい方からすれば、「何を今更言ってるの」と馬鹿にされるような内容だと思います。
しかし、私のようなわからない者には気づきようがありません。
しかし・・・これは簡単にできることなんです。
また、携帯に関するお問い合わせも、最近頻繁にいただきます。
「ハノイ赴任が決まったのですが、日本で今まで使っていた携帯電話は解約してベトナムで新たに買った方がいいのでしょうか・・」
詳しく無い者からすれば、どうすることが一番なのか、判断しようがありません。
携帯電話に全く無頓着な私でも、
- お客様にきちんと整理して回答したいと言う気持と、
- 日頃の使いづらさから、いい加減解放されたいという気持と、
から、ここはしっかりと調べてみようと思いました。
携帯のヘビーユーザーさん相手ではなく、私のような携帯初心者向けに、今回は分かり易くご説明させていただきますね。
今回の稿でご紹介したい内容です。
- 日本で使っていた携帯電話を海外で使えるようにする為の手順
- 日本で使っていた携帯電話が古い場合にどう対応すれば良いか?
- 大体の通話料金はベトナムの場合どれくらいかかるのか?
では順にご説明していきます。
◆1.日本で使っていた携帯電話を海外で使えるようにする為の手順
まず結論から申し上げますと、
日本で使っている携帯電話をそのまま海外(ベトナム)に持ってきても、通話やインターネット検索やメールを今まで通り日本語でやり取りができる
そう、携帯電話内に装着されている「SIMカード」を入れ替えるだけで簡単にできるんです。
「SIMカード」というのは、「携帯電話で使われている電話番号を特定するための固有のID番号が記録された世界共通基準のICカード」のことです。
携帯電話のバッテリーを外すと、小さなカードのようなものが見えているかと思いますが、そのカードのことです。
昔からお持ちの古い携帯電話は難しいのですが、Docomoの携帯であれば2011年4月以降に購入した携帯電話であれば、携帯ショップにて「SIMロック解除」サービスを受けることができます。
「SIMロック解除」をする理由は、外国のインターネット環境で使える「SIMカード」を利用できるようにするため、つまり日本で使い慣れた携帯電話を外国で使えるようにするためです。
Docomoだけに限らず、他のキャリアも同様のサービスを展開しています。
要は、世界中の国で今まで使い慣れた日本の携帯電話を使うことができるんですね。
つまりどのキャリアの携帯電話でも、大体ここ1年以内に発売されたものは、この「SIMロック解除」のサービスを手数料を払うだけで受けることができるということなんです。
では以下にその手順をご紹介します。
▼▼▼
※【2012年8月5日加筆】
この記事を書いてから、たくさんの方に確認をしました。
まず、どのキャリアも「SIMロック解除」のサービスをやっているわけではありません。Softbankなどは対応していないようです。
またDocomoもショップによって対応するしないがはっきりと分かれます。
基本的に、「SIMロック解除サービス」はSIMカードが一人歩きする可能制もあり、キャリア側とすればあまり積極的にやりたくないようです。
また、「SIMロック解除」をしてベトナムに持ち込んでも、ベトナムのSIMカードと合わない機種もたくさんあります。
逆に最近の新しいスマートフォンほど、合わないようです。
日本の最近の携帯電話は、どうもSIMロック解除をやりずらくしている傾向があります。
ですので、以下にSIMロック解除の手順を載せていますが、ショップに行ってSIMロック解除をしてもらうのに、窓口に振り回されて結構時間がかかることが予想されます。
確実にSIMフリーの携帯をGETすることを前提に、考えた方がいいかもしれません。
また、ここベトナムは基本携帯電話は「SIMフリー」です。ですのでこちらで購入して、日本へ持って帰って使う方法もあります。
この辺りの詳しい解説は、「ベトナムで日本語環境の携帯電話を持つ方法」にてまとめました。
今回の記事の続きを読んで頂いた後で、一度目を通してみてください。
▲▲▲
- まず、皆様の携帯電話ショップに行き、お持ちの携帯電話が「SIMロック解除」サービスを受けることができる機種かどうか確認する
- 対応機種であれば、約3.000円くらい(Docomoでは)お金を払い、「SIMロック解除」をしてもらう
- 赴任地へ行き、携帯電話屋さんで「SIMカード」を購入する(私がベトナムでNOKIAを購入した時は100.000VND、400円くらいでした。安いですのでご安心を)
- 日本から持参した携帯電話に購入した「SIMカード」を装着する
日本で携帯電話に対する赴任準備というのは、この「SIMロック解除」だけです。
たったこれだけです(笑)。
この手順を経て「できること」は以下の通りです。
- 赴任先の国にて普通に電話を掛ける(受ける)ことができる
- ショートメール(相手の携帯番号がわかれば文字制限以内で打てるメール:SMSのこと)を日本語で送信できる
- WIFI(無線LAN)環境があれば、そのエリア内でのみ、インターネット接続やフリーメール(GmailやYahooメール)がフリー(無料)で送受信できる
はい、ここで「SIMカード」を外国現地のショップで購入する際に、おそらく第3世代の「3G対応のSIMカード」を勧められると思います。
最近ハノイに赴任されたお客様は、「何の説明も無く3G対応のSIMカードを買わされました」と言われていましたが、この「3G対応」にすれば、WIFI環境が無くても、何時でもどこでもインターネットに接続できるようになります。
「3Gサービス」を選択すれば、月の固定支払額が約1.000円から2.000円くらい上がるかも知れません(ベトナムの場合)。
ショップの店員にすれば、少しでも固定費の高い「3G対応SIMカード」を勧めるのは営業上当たり前のことでしょう。
「3G対応のSIMカード」を購入して装着すれば、当たり前ですが3Gサービスを利用することができます。
3Gサービスを利用するには、こちらのインターネットプロバイダー(VNTPやViettel、FPTなど)に3Gサービスで契約をすればそれでOK。
窓口対応で書類にサインすればその直後から使えるようになります。
ただ、繰り返し申し上げますが、「3G対応のSIMカード」を装着していないと、プロバイダーにて3Gサービスを契約したくても使えませんのでご注意ください。
つまり、3Gサービスを選択すれば、
- 赴任先の国にて普通に電話を掛ける(受ける)ことができる
- ショートメール(相手の携帯番号がわかれば文字制限以内で打てるメール:SMSのこと)を日本語で送信できる
- WIFI環境に制限されずに(どこでも電波の届くエリアであれば)インターネット接続やフリーメール(GmailやYahooメール)が送受信できる(ただしWIFI環境がなければ利用頻度に応じて課金されます)
となります。
私のお客様は、3G対応のSIMカードを購入されて3Gサービスを利用されていますが、なるべくWIFI環境(ご自宅を最低WIFI環境にすればご自宅内での利用はずっと無料)では3Gを使わず、WIFI対応モードにチェンジして使われています。
そうですね。「3Gサービス」を月々若干高めの料金を払って利用するにしても、WIFI環境はベトナムの至る所に点在しています(WIFIカフェは結構多いです)ので、そこで利用する手もあります。
3Gサービスを選択しても、安く抑えるようにこまめにWIFI環境で考えて利用すればいいんですね。
◆2.日本で使っていた携帯電話が古い場合にどう対応すれば良いか?
お客様がお持ちの携帯電話が、日本で「SIMロック解除」が出来ない古いタイプの場合どうするか・・・ですね。
これは2パターンあります。
いずれの方法でも、日本のキャリア(DocomoやSoftbankなど)に毎月無駄な固定経費を支払う必要は一切ありません
- 日本で「SIMロック解除」された携帯電話を入手して、海外に持ち込む
- 現地で携帯電話を購入して、日本語表示に変換するソフトをダウンロードして使う
これは実際経験されたお客様に直接聞きました。
特に1は携帯電話単体を一括購入するだけですので、日本での基本料金などは何もかかりません。
それぞれの問題点を挙げておきますと、
- 「SIMロック解除」された携帯電話はAmazonや楽天などで手に入るようですが、店頭で手に触って選べない分決めづらいかと思います。
ショップの店頭に「SIMロック解除」済み携帯などという触れ込みで並んでいれば別ですが・・・あまり聞いたことはありません。 - 現地で携帯電話を購入し契約します。その直後は英語やベトナム語、ハングル語の表記だと思います。そこで日本語表示に変換するフリーソフトをダウンロードして使用するのですが、Android(アンドロイド)の設定画面などは、もとの言語のままです。初心者の方には難しいかもしれません
ということになります。
ちなみに、日本語表示に変換するソフトはAndroid向け日本語入力システム「SHIMEJI」というソフトをお客様は利用されていました。
日本語変換表示はフリーソフトを使った表示切り替えですので、「100%日本語化」を望むことは難しいかと思います。
どちらが良いのか・・・わかりませんが、日本で「SIMロック解除」された携帯電話をうまく入手できれば、それが一番安全な方法かと思います。
こういうとき、身近に携帯のヘビーユーザーさんがいると・・・とても助かりますね。
お知り合いに相談されて、上手に入手してください。
◆3.大体の通話料金はベトナムの場合どれくらいかかるのか?
最後に通話料です。
これはもちろん個人差がありますが、私達を基準にご説明させていただきます。
当社のスタッフは、毎日アパートオーナーや、サービスアパートの営業担当者と頻繁に打ち合わせをします。
タクシーの中で、ご案内の最中、オフィスで・・・
一日中電話をしている時もあります。
かなりのヘビーユーザーですが、彼女で毎月平均約1.500.000VND(約5.600円)です。
もちろん3Gサービスも利用してますので、総額これくらいになっているようです。
ベトナム人にすれば、これは破格に高い額だとおもいます。
私が使うNOKIAの携帯も3Gサービス付きです。
月々に掛かる通話料金は総額3.000円くらいです。
使用頻度はどうでしょう。
受信と送信で半々くらいでしょうか。
平均的な使い方をしていると思います。
日本に居るときは、仕事で多少使わなければいけなかったので、毎月Docomoへ払う携帯代は1万円を超えていたように思いますが、こちらベトナムでは、通話時間を余り気にせず使っても3.000円くらいの使用料です。
やはり、日本に比べれば「通話料は安い」というのが実感です。
ですので、別に3Gサービスを当初から選択されても日本での使用料よりも安くなると思います。
また、今では3G規格の上に更にLTE(Long Term Evolution)規格というものが登場してきています。
私のお客様の持っているSAMSUNGの「GALAXY」もLTE規格らしいのですが、ここベトナムでは当面は3Gだそうです。
まだまだネット環境は日本ほど、先走っていません。
また、「SIMロック解除」サービスを受けて海外に携帯を持って行くことで、支払を一括精算しなければならないのか・・・というお問い合わせもありましたが、全くそんな心配はありません。
あくまでも「SIMロック解除」というサービスを新たに付加しただけですから、従来どおりの固定費を日本で払い続ける限り、どの国で利用しても自由です。
日本から離れて海外で利用する訳ですから、この際最低限のお金の掛からないプランに変更した方が良いかと思います。
日本での固定支払額にプラスして、赴任先の国の利用プロバイダーに支払う通話料が携帯代の全てとなるわけですね。
以上を踏まえて、最初のお客様のご質問、
「ハノイ赴任が決まったのですが、日本で今まで使っていた携帯電話は解約してベトナムで新たに買った方がいいのでしょうか・・」
の質問の答えは以下のようになります。
「もしお客様が日本でお使いの携帯電話がSIMロック解除可能なタイプであれば、ショップで手数料を払ってSIMロック解除してもらってください。
そして、赴任先の携帯電話屋さんで3G対応のSIMカードを購入し(極力利用料を安くするのであれば3GでなくてももちろんOKです)、プロバイダーと契約すればその直後から今までと全く同じ日本語環境で安い海外通話料(ベトナムの場合)で使用することが可能です。
もし、SIMロック解除が不可能な携帯であれば、Amazonや楽天などを利用して、最初からSIMロック解除された携帯電話を入手するか、赴任先に来られて現地の携帯電話を購入されたあと、日本語表示切り替えソフトを使って日本語環境に設定して使うか、いずれかになります。
日本で使われていた携帯電話を利用する場合は、解約違約金がもったいないと判断されるのであれば、日本での基本料金等の支払は継続しながら、海外での使用料も払うという使い方になります。
その際、できれば日本での携帯の利用プランを最低のお金の掛からないタイプに変更されることをお勧めします。もったいないですからね。
SIMロック解除済み携帯を日本から持ち込む場合や、現地にて契約した携帯を利用する場合は、現地のプロバイダーにのみ、通話料を支払うだけでOKだということです。」
とこんな長い回答になります。
こちらベトナムで活躍されている日本人の方や、意外とベトナム人もGALAXYやIPHONEやI-PADなどを颯爽と使っている風景を、街中でよく見かけます。
最低でもスマートフォンを持ってきた方が、何かと便利かなと感じる今日この頃です。
ご参考にしてください。
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