ハノイリビングの佐々木です。
2015年、あけまして、おめでとうございます。
私はこの年末年始、日本に帰国せず、ずっとハノイにいました。
が、長年の習慣で、新年になると初詣に行かなくちゃという気になってしまいます。
そこで今回、ハノイ郊外の香寺(Perfume Pagoda)に行ってきました。
「香寺」というと、1カ所のお寺を指しているようなイメージですが、じつは13もの寺がある山の一帯を指しているようです。
ベトナム仏教の聖地なのだそうです。
旧正月「テト」の時には、多くの参拝客でごった返すということでした。
いくつもお寺がある中でも、山頂の洞窟の中にあるお寺は、もっとも有名な観光地だそうです。
ここのご本尊である観音像に、今年1年の健康と幸せを祈ることに決めました。
香寺の場所は、ハノイ中心部から南へ車で約2時間のところにあります。
行く道は、ホアルー(Hoa Lu)、タムコック(Tam Coc)と途中まで一緒。
ハノイから、ずっと南下していきます。
到着するのは、これまたタムコックと似たような船着場です。
ここで小さなボートに乗り換えて、香寺に行きます。
ボートの所要時間は、約1時間とのこと。
タムコックでは、小さなボートに1時間30分は乗ったので、余裕で船に乗り込みました。
が、これが結構疲れます。
というのは、タムコックと異なり、ボートに一度に人をたくさん乗せます。
私のボートには、計6人が乗り込みました。
横に2人ずつ横に並び、3列で座ります。
足を折り曲げた姿勢で、ボートに乗り続けなければなりません。
スペースをいっぱいに使って人を乗せるので、足を伸ばしたり動き回るのも困難な状態です。
そしてタムコックでは、時を忘れるほどの絶景を楽しむことができるのですが、ここではタムコックほどの絶景はありません。
のどかできれいな風景を過ぎて行きはするのですが、曲げっぱなしのひざと足がしびれてきたり、腰が痛くなったりと、ちょっと疲れる道のりでした。
到着した後、山頂の洞窟を目指して上ります。
ケーブルカーも完備されていて、これを利用する人も多いのですが、今回私はあえて歩いて山頂へ行ってみました。
石畳の道を、40~50分ほど上っていきます。
これまた結構疲れます。
石段や坂道が急な難所が多いんですね。
ただ、当然ですが上るほど高度も上がっていくので、周囲の山々の眺望も見えるようになります。
行く道の途中に、他のお寺も点在しているので、寄り道しながら行くのも楽しいです。
急な坂道を上がって、山頂にたどりつくつと、大きな口を開けた洞窟が広がっています。
これがまたすごい迫力です。
単に洞窟が大きいだけではありません。
変わった形の鍾乳石が、点在しているんです。
普通にはなかなかない奇岩がいっぱいで、それが神秘的な雰囲気を作っていました。
洞窟の奥まで進むと、ライトアップされたご本尊があります。
が、拝むのはこのご本尊だけではありません。
変わった形の鍾乳石そのものも、参拝の対象になっていました。
子沢山を願って祈るのだそうです。
どうりで夫婦の参拝客が多いはずでした。
上りは歩きで苦労しましたが、下りはケーブルカーで楽に降りました。
山に囲まれた眺めも、すばらしいです。
降りたって食堂や土産店などが立ち並ぶ付近に行くと、「天厨」寺があります。
天国の厨(台所)のお寺です。
レ・タイントン(Le Thanh Tong)皇帝(15世紀)の創建だそうですが、フランスとの戦争の時に破壊されたため、後ほど新たに建て直したそうです。
たしかに、建物自体は古いという印象はありませんでした。
今でも十分広くて大きい建物ですが、昔はもっと大きかったのだそうです。
ところで、どうして天国の台所なのでしょうか。
ガイドさんによると、レ・タイントン皇帝が戦争への出陣前夜、この場で夕食を作って皆で食べたそうです。
そうして出陣した戦で勝利したとか・・・そんな縁起の良い場なんですね。
山の夕暮れは早いです。
16時を過ぎた頃から次第に暗くなってきて、また船で戻りました。
ちなみに船は行く時と同じこぎ手さんが担当していました。
見るからに若い女性です。
年齢を聞いたら、20歳とのこと。
細腕で6人乗りの船をこいで往復してくれたのだから、ありがたいものです。
香寺の位置を、地図でご確認ください。
香寺には、タムコックなど他の観光地と比べて日本人の姿はほとんど見られませんでした。
ちょっと地味なところだからでしょうか。
でも、洞窟の中のお寺という神秘的な空間は必見です。
閑散期に行くと、余裕ある観光ができると思います。
興味のある方は、ぜひ行ってみてください。
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