安い物件をお探しの方への注意点

日曜日の朝のハノイ
今日は安い物件をお探しの方へのアドバイスです。

「安い」と言っても、いくらぐらいまでの賃料を指すのか・・・
当然社員の住宅を探されている企業様の規模や方針によって、「高い」「安い」の基準は変わってきますね。

エリア、広さ、いろんな要素がありますが、「ハノイ市内で家をお探しの場合」と限定してお答えさせていただきます。

一ヶ月の家賃が・・・

  • 500ドルまでの物件 → まずお勧めできません(というか数がありません)。
  • 500ドルから1000ドルまでの物件 → ご納得いただける物件は少ないです。
  • 1000ドル以上 → 十分ご案内できます。

簡単に言えばこんな回答になります。
一般的に月の家賃が1000ドル未満で探されている方が、「安い物件をお探しの方」ということになります。
1000ドルまでの物件に共通しているのは、

  • 低層階物件
  • ハノイ市街地から離れている
  • 停電・水漏れ等インフラ不備な物件

低層階物件がお勧めできない理由は、「盗難に入られる可能性が高い」ということ。
ましてや一軒屋などはもってのほかです。
あと蚊や羽虫で悩まされる機会が多いということです。

ハノイに限らずベトナムは軽犯罪が多い・・・
銃社会ではありませんのでアメリカのように「撃たれる」という心配はありませんが、スリ、置き引き、空き巣といった犯罪が非常に多いです。
したがって低層階はあまりお勧めできません。

ハノイ市街地から離れているとどうなるかといいますと、インフラ未整備の度合いが急激に高まります
ハノイ市内には政治機能や役所機能が集中しています。
ですから停電が比較的すくないんですね(笑)。
社会主義の国ですから、まずはお役所から・・・なんです。

逆にハノイを一歩出た物件のご契約者様からのインフラに関する苦情は非常に多いのが実情です。
ハノイ市内の高級物件でも、自家発電設備は当たり前のように備わっています
ましてやハノイ市外となると・・・
ハノイを南北に流れるソンホン川(紅河)より橋を渡って東地区は、特にその傾向があります。

賃料は安くても、生活に支障のでる物件って・・・どうでしょうか。
責任を持ってお客様のクレーム窓口をさせていただく私たち不動産業者として、やはりお勧めはできません。

現在ハノイ市内にある政府施設の移転計画が進んでいます。
移転先は西側、トゥーリエム(H.TU LIEM)地区方面です。

ハノイの都市計画は西に向いていますので、インフラ整備の進展とともにハノイの西側地区でお勧めできる物件が今後出てくるかと思います。
ご期待ください。

今説明したのは物理的な理由です。
しかし、もう一つ・・・日本とベトナムとの商習慣・文化の違いから生まれるリスクがあります
ベトナム人が貸主(オーナー)となる為、日本では考えられないような事態が発生します。
もちろん全員のベトナム人オーナーがそうではありませんが・・・これが悩ましいんですね。

ベトナムでは、外国人の不動産購入に厳しい制限があるため、不動産購入者のほとんどをベトナム人富裕層が占めています
不動産投資熱が冷めやまぬベトナムで、値上がりを見越した「投資買い」をしたベトナム人オーナーが、内装に手を加えて賃貸に出す物件を私たちはご紹介することになります。

しかしその裕福なベトナム人オーナー様が、なかなか思うように動いてくれません。

これは実際私が経験したことです。
こちらにきて住む家をすぐ決めたんですね。2ベッドルームあり、家具付の広い部屋です。
片方のベッドにマットが無いことをオーナーさんに伝えると、

「わかりました、買ってそろえます」

家具付のアパートメントを契約しているので、ベッドマットを整えて欲しいという依頼くらいは無理なことでもありません。
通常オーナー様負担をお願いしている範疇です
ところが、次の日・・・

「やっぱり買わないよ」

・・・もっと怖いのが、家主(オーナー)が公安に提出する申請書類を出さないケース。
自分の家に賃借人が付いた場合、その旨を「居住証明書」という形で届け出るのが義務なんですね。
それをやっていただかないと、日本から来た私のような外国人就労者は「ハノイで家を持たない外国人扱い」になり、結果ビザの申請や更新ができなくなります。

「すぐに届ける」と言っておきながら、確認の電話には出てこなくなる・・・
ようやく連絡がついたときには、

「出張で1週間ハノイを離れるからその後にする」

万事こんな感じです。
私は未だ「住む家が無い外国人」のままです(笑)

退去時に返す敷金にしても、なかなか払わないオーナーさんも結構います。

もうお分かりですね。
1200ドルや1600ドルの家賃のオーナーさんですらこういうことは結構頻繁にあります。
ましてや、500ドルとか800ドルのオーナーさんとなると・・・
電話がつながらないケースなど日常茶飯事です。

すべてのオーナーさんが非協力的だとは言えませんが、相対的に安い物件を私たちがお勧めできないというのは、こういうトラブルに巻き込まれるケースが多くなるからです。

こういう言葉も文化も全く違うベトナムの方々との契約ですので、日々気を使うことしきりです。
しかし、日本では考えられないようなレベルの生活がここベトナムでは可能です。

せっかく日本から赴任されて不安もあることですから、せめて住む家くらいは快適な環境で良い思いをしていただきたい・・・
その為にベトナム人オーナー様とのやりとりは、私ども専門のスタッフにお任せいただければ結構です。

皆様のお力になれれば幸いです。


田口 庸生

田口 庸生 の紹介

初めまして、「ハノイリビング」営業担当の田口(たぐち)です。 日本より初めてベトナムのハノイに着任された日本の皆様、 愛するご家族を日本に残し、初めての「海外単身赴任」をこれから経験される皆様、 快適なハノイでの生活を満喫していただくために、皆様の「お住まい探し」から「入居後のサポート」まで一貫した「窓口対応」を請け負います。 「ベストマッチ」を合い言葉に・・・ どうぞお気軽にお問い合わせください。 お待ちしております。
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