United Nations International School of Hanoi(ユナイテッドネーションズ・インターナショナルスクール・オブ・ハノイ)、通称「UNIS」へ行ってきました。
ずーっと行きたかったところです。
理由は、お客様からのお問合せがとても多いからです。
ハノイの日本人学校や日本人向け幼稚園などは、日本語が使えますのでメールや直接電話での問い合わせも可能ですが・・・
全て英語で問合せしなければならないインターナショナル系の学校情報は・・・日本のお客様からすると限りなく「言葉の壁」に阻まれて入手困難なものとなっているようです。
ハノイに赴任が決まったあるお客様から、アパートのお問い合わせを受けた際、次のような話をお聞きしました。
「子供の学校をUNISで考えているのですが・・・昨年から繰り返しの問合せにもかかわらず、未だWaitingリストに載せて貰っているかどうかも分からない状況です。
どうすれば良いか・・・英語があまり得意ではないので困っています」
海外赴任にお子様を連れてくる場合、まず一番の優先事項はアパートよりもお子様の学校手続きですね。
当たり前ですが、何時でもお子様の事に関しては最優先事項です。
アパートも、
「子供の通う学校の友達がいるレジデンスで」
というリクエストが結構多くなるのは無理もありません。
UNISの問合せが今までたくさん寄せられていたこともあり、なんとか情報入手をしようと直接問合せを試みたこと数度。
しかし父兄関係者でない立場の者は問合せ窓口で拒絶され、踏み込んだ質問ができないでいました。
「・・・もう、こうなれば正面突破するしかない」
スタッフから今回の訪問趣旨を粘り強く説明してもらい、ようやくアポイントがとれ、訪問できるようになりました。
3週間先のアポイントでしたが(笑)
約束の期日に早速行ってきました。
なお、一番巻末にUNISの敷地内を撮影したビデオ動画を付けています。
合わせてご参考にしてください。
では、United Nations International School of Hanoi(ユナイテッドネーションズ・インターナショナルスクール・オブ・ハノイ)について、ご紹介していきます。
まず、簡単な概要と場所をご確認ください。
◆UNISの概要
※外務省の諸外国・地域の学校情報(平成24年3月更新情報)を参照させていただきました。
- 【学校名】United Nations International School of Hanoi(ユナイテッドネーションズ・インターナショナルスクール・オブ・ハノイ)
- 【住所】Lac Long Quan Road, Phu Thuong Ward, Tay Ho Discrict, Hanoi, Viet Nam
- 【連絡先】※ホームページにも記載してあります。
Tel: (+84 4)3758 1551 Ext(内線): 8217 or 8220 or 8710
Fax: (+84 4)3758 1533 - 【メール問い合わせ先】admissionsofficer@unishanoi.org
※私達が確認させていただいたのは、Admissions OfficerのMrs. Cao Thi Hoai An さんです。
とても親切に対応してくれました。 - 【設立】1988年
・私立/共学/通学制(3歳~18歳)
・幼稚園・小学校・中学校・高等学校 - 【認定機関】
・Council of International Schools(CIS)
・International Baccalaureate Organisation(IBO)
・Western Association of Schools and Colleges(WASC) - 【入学のタイミング】※ハノイ在住「1年未満」と「1年超え」とで申込みの扱いが全く違ってきます。
・ハノイ在住期間が1年以上経過している方の場合:毎年2月に1回だけの募集となります。
・現時点でハノイ以外に在住、またはハノイに来て1年未満の場合:型にはまったルールがなく、皆様の入学させたい時期をしっかりUNIS担当者に伝えて確認してください。 - 【授業方式・言語】
・方式:一斉授業
・主な教授言語:英語 - 【日本語教育の有無】週一回希望者が集まれば有り
※対象は幼稚園児からGrade8(中学2年生)のお子様で、一定の希望人数が集まれば、日本語の保持伸張を目的に国語の教科書等を用いて日本語の授業を行ってくれます。
※日本のご父兄様の間で希望人数が増えてくれば「日本語授業」は対応してくれますが、費用はかかると思います。 - 【学費】この稿の後半を参照ください
- 【スクールバスの有無】有り(年額800ドル)
- 【食堂の有無と利用料金】有り(食券を購入します。Asian MenuとWestern Menuの2種類から選べます。お弁当持参も可)
・Grade1~3(小学1年生から3年生):50.000VND(約200円)/1食
・Grade4~12(小学4年生から高校3年生):60.000VND(約240円)/1食 - 【クラス編成と1クラスの定員数】
※人数の多い学年は当然複数クラスが用意されています。
※学年のクラスが定員オーバーとなっている場合、Waiting(空き待ち)となります。
・Discovery(プレ幼稚園:3歳から:定員12人/1クラス)
・Kindergarten 1(幼稚園年少組:4歳から:定員16人/1クラス)
・Kindergarten 2(幼稚園年長組:5歳から:定員16人/1クラス)
・Grade 1(小学校1年生:6歳から:定員18人/1クラス)
・Grade 2(小学校2年生:7歳から:定員18人/1クラス)
・Grade 3(小学校3年生:8歳から:定員22人/1クラス)
・Grade 4(小学校4年生:9歳から:定員22人/1クラス)
・Grade 5(小学校5年生:10歳から:定員22人/1クラス)
・Grade 6(小学校6年生:11歳から:定員22人/1クラス)
・Grade 7(中学校1年生:12歳から:定員22人/1クラス)
・Grade 8(中学校2年生:13歳から:定員22人/1クラス)
・Grade 9(中学校3年生:14歳から:定員22人/1クラス)
・Grade 10(高校1年生:15歳から:定員22人/1クラス)
・Grade 11(高校2年生:16歳から:定員22人/1クラス)
・Grade 12(高校3年生:17歳から:定員22人/1クラス) - 【在籍生徒数(2012年・平成24年3月時点)】約900名
- 【在籍日本人生徒数(2013年・平成25年6月時点)】約50人
- 【学年年度】
・1学期:8月14日~12月中旬
・2学期:1月5日(あるいは6日)~6月中旬 - 【クラブ活動】有り(小学校の場合週2日)
※芸術系のクラブかスポーツクラブか選択できます
続きまして、位置図をお確かめください。
ハノイにお子様帯同で赴任される方にとって、お子様の学校選択は大切な判断となります。
大きく分けて2つの選択肢があります。
- 短期滞在(3年まで)の場合:日本人の子供同士のコミュニケーションを維持させる為に、日本人学校を選択する
- 海外赴任が長くなりそうな場合:小さい時から子供の英語力を磨き、家族帯同でお父さんの仕事についていく為にインターナショナルスクールを選択する
半分以上は日本人学校(日本人幼稚園)を選択される傾向が強いですね。
しかし、日本ではとても学費が高くインターなど通わせられない場合でも、海外赴任で家族帯同であれば会社がある程度学費を負担(通常はハノイ日本人学校の学費分と規定される企業様が多いです)してくれる訳ですから、
「せっかくの海外赴任を利用してインターにチャレンジしてみるのも手だな・・・」
迷うわけですね。
また、ご資金的に余裕のある方は、日本に戻ってもインターナショナルスクールにそのまま通わせるケースもあれば、ハノイでのインター生活をきっかけに帰国後も英語の勉強を続けて行く選択もある訳ですから、「短期滞在だから日本人学校」というわけでもないようです。
もし、インターナショナルスクールを選択する場合、どこでも良いという訳ではもちろんありません。
人気の高いスクールの中に今回ご紹介する「UNIS」があります。
なぜ人気が高いのか?
運営母体はスクール名を見てもらっても分かるように、国連です。
「国連国際学校」がUNISなわけです。
そして驚くことに、この「国連国際学校」は世界でたった2校しかなく、それがニューヨーク校とハノイ校なんです。
どういう経緯でハノイ校ができたのか分かりませんが、事実ハノイに存在します。
恵まれた環境で学ぶことのできる国際色豊かな学校。
幼稚園から高校まで、幅広い年代の子供を受け入れます。
「ニューヨーク」か「ハノイ」に在住の子弟しか学ぶチャンスが無い国連国際学校で、ハノイ赴任のご家族とすればそのチャンスを掴みに行かない手はないですね。
一定レベル以上の英語力とご資金力に余裕がなければいけませんが。
では、お客様からいただいた質問をベースにUNISの入学担当者様とのQ&Aで得た回答をご紹介します。
現時点での空き状況等は、直接父兄の皆様からの問合せ以外に答えられないようでしたので、
「今どのクラスが空いているのか」
といった回答はご紹介出来ません。
ご理解ください。
お客様からいただいたご質問事項は以下の通りです。
- 入学に際してWaiting無しで入学できるのか
- Waitingリストに載せて貰う為にどのような書類が必要なのか
- Waitingのスタートのタイミングは?どうなればスタートするのか
- 英語力の入学試験のレベルについて
- 入学金、学費について
- 親が参加するイベント等について
- 食堂について
- 授業の進め方について
- 宗教的な時間などがあるのかどうか
では、順にお答えして行きます。
◆1.入学に際してWaiting(空き待ち)無しで入学できるのか
説明の前に、申込みのタイミングについて、これはとても大事なので説明します。
年がら年中何時でも受付している・・・と思われがちですが、少し条件が入ります。
- ハノイ在住期間が1年以上経過している方の場合:毎年2月に1回だけの募集となります。
- 現在ハノイ以外の地域にお住まいか、ハノイに来て未だ1年未満の場合:型にはまったルールがなく、皆様の「申込み時期」、「入学希望時期」、「赴任予定時期」によって「申込み書類を受理してもらえる時期」が変わってきますので、UNIS担当者との密な相談が必要です。
既にハノイに来られて1年以上過ごされているかたは、簡単です。
毎年2月に始まる募集のタイミングを逃さないように注意していただければ良いと思います。
問題はこれからハノイに赴任される方、或いはハノイに赴任されて未だ1年未満の方の場合です。
いろんな方からいろんなパターンをお聞きしたのですが、結論を申し上げますと、
- まず「いつ」UNISに申込みをしようとしているのか【申込み時期】
- 「いつから」UNISに入学させたいのか【入学希望時期】
- 「いつ」お子様とハノイに来られて生活を始めるのか【赴任予定時期】
この3つの時期がいつかということと、UNISの書類受付開始日(2月)、そして新学期のスタート時期(8月)とを全て考慮に入れて「申込み書類を受理してもらえる時期」が決まってくるようです。
このあたりは、きちっとしたルールをご説明したかったのですが、UNIS担当者さんの「判断」も入ってきますし、個々のご事情ももちろん違いますので、「この場合はコレ!」という単純明快な説明ができないんですね。
従って、皆様がやはり直接UNIS担当者さんに上記の3つの「いつか」をしっかりと伝え、聞き出していただくしかありません。
早い時期から動き出しても全く問題ありません。
とにかくご自身からUNIS担当者相手に粘り強く質問を投げてください。
あと、もう一つ。入学に際しての特別枠があります。
UNISは国連の国際学校であるため、入学に際して「外務省に勤めるご家庭のお子様」と「国連に勤めるご家庭のお子様」は優先的に入学できます。
この場合、ご父兄が外務省勤務、あるいは国連勤務であることを証明する書類が必要になります。
では、入学に際する「Waitingの有無」について、その基準をご説明しますね。
まず、「待たなければならないかどうか」・・・については当たり前ですが問合せした時の空き状況次第です。
ただ、空き状況は直接ご本人様が希望クラスを添えてお聞きしていただかないと教えてくれません。
UNIS側が生徒を受け入れるに際して設定している大原則が3つ有ります。
- 母国語が英語の生徒が全体の70%、英語が母国語でない生徒が全体の30%に抑えること
- 同じ国籍の生徒の割合は全体の生徒数の20%以内に抑えること
- 入学対象のクラスの定員を超えていないこと
どうして母国語が英語の生徒とそうでない生徒の割合を70対30にするのか。
これは先生方にかかる負荷を考えての処置です。
圧倒的に英語を母国語とする先生(アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア)が多いので、英語が母国語でない生徒の数を全体の30%に抑えているんですね。
英語に慣れない生徒のサポートを考えると、時間と費用が掛かってくるからです。
この30%の枠が一杯になって結果Waitingしなければならなくなるケースが多いんです。
「同じ国籍の生徒が固まらないように」との配慮から「同国籍20%」という枠も設けられていますが、日本人の生徒さんは現段階で約50人(2013年6月時点)くらい。
全体の生徒数は約900人超ですので、単純に約180人までは「日本人枠」は大丈夫です。
ということは、まだまだ「同国籍20%の枠」には余裕がありますね。
よく、
「インターナショナルスクールっていうけど、韓国人ばかりよね」
なんていうぼやき話を良く聞きますが、UNISに限ってはそうならない為の「同国籍20%枠」が設けられているんですね。
学期の期間については、
- 一学期:8月14日~12月中旬
- 二学期:1月5(or 6日)~6月中旬
となっていますから、この学期替わりの時期に大きく動くことが考えられます。
30%の枠が大きく動く時期ですね。
また、希望クラスの定員が一杯でWaiting(空き待ち)しないといけないケースもあります。
冒頭の概要でもご紹介しましたが、
- Discovery(プレ幼稚園:3歳から:定員12人/1クラス)
- Kindergarten 1(幼稚園年少組:4歳から:定員16人/1クラス)
- Kindergarten 2(幼稚園年長組:5歳から:定員16人/1クラス)
- Grade 1(小学校1年生:6歳から:定員18人/1クラス)
- Grade 2(小学校2年生:7歳から:定員18人/1クラス)
- Grade 3(小学校3年生:8歳から:定員22人/1クラス)
- Grade 4(小学校4年生:9歳から:定員22人/1クラス)
- Grade 5(小学校5年生:10歳から:定員22人/1クラス)
- Grade 6(小学校6年生:11歳から:定員22人/1クラス)
- Grade 7(中学校1年生:12歳から:定員22人/1クラス)
- Grade 8(中学校2年生:13歳から:定員22人/1クラス)
- Grade 9(中学校3年生:14歳から:定員22人/1クラス)
- Grade 10(高校1年生:15歳から:定員22人/1クラス)
- Grade 11(高校2年生:16歳から:定員22人/1クラス)
- Grade 12(高校3年生:17歳から:定員22人/1クラス)
1クラス何人で授業を進めるかの目安人数です。
単純に全ての学年が1クラスしかないのであれば、生徒数はたったの300人です。
しかし生徒数は900人以上いますので、各学年複数クラスがあるということです。
上記のクラスがそれぞれ何クラスあるのかは分かりません。
これも当事者がお問い合わせの段階でお子様の今の年齢を伝えて、現在の定員を確認してください。
既にオーバーであれば、Waitingとなります。
「Waitingを掛けて待たないといけない」とよく言われるのは、ご紹介した「30%枠が一杯」か「希望クラスの定員オーバー」で空かないか、いずれかです。
また、空きを待つ方々は大変多いようです。
UNISの空きを待つ間、他のインターナショナルスクールに通う生徒さんもいるようです。
具体的に言いますと、HIS(ハノイインターナショナルスクール)です。
HISで英語に慣れながらWaitingをする、この方法を選ばれるご家庭が大変多いそうです。
しかし・・・HISは「同国籍枠」という制限は無いために、韓国人や日本人の子供たちが最近増えているようです。
学校内で日本人の友達と日本語で会話するのであれば、インターに入れている意味がありませんね。
「同国籍枠」というのは、インターナショナルスクールにとってとても大事な規則だと思います。
では、70%側の母国語が英語のクラスに入るのであれば、まだWaitingを掛けないで直ぐに入れるチャンスも多いのでは・・・
その通りです。
ただし、英語の入学テストと面接でその実力を証明できれば・・・の話です。
おそらく、「寝言が英語」になっているくらいでないと、70%の枠は厳しいかと思います。
結論として、母国語が英語以外のクラスを希望する際(通常はこちらだと思いますが)は、Waitingは当たり前だと考えていたほうが良いかと思います。
◆2.Waitingリストの載せて貰う為にどのような書類が必要なのか
繰り返し申し上げますが、以下にご説明する手続きは、
- ハノイ在住期間が1年以上経過している方の場合:毎年2月に1回だけの募集となります。
- 現在ハノイ以外の地域にお住まいか、ハノイに来て未だ1年未満の場合:型にはまったルールがなく、皆様の「申込み時期」、「入学希望時期」、「赴任予定時期」によって「申込み書類を受理してもらえる時期」が変わってきますので、UNIS担当者との密な相談が必要です。
ということです。
まず「自分の場合はいつから申込みができるのか」をしっかりとUNIS担当者からヒアリングをしてください。
では、以下に手続きの順番に従ってご説明していきます。
- UNISのWebsiteからInitial Enquiry Formにまず記入をする
- 「Initial Enquiry Form」の入力を受けてUNISの入学担当者が、Waitingになるか、入学試験に移行することになるのか、調べて回答してくれます(おそらくメールにて)
・「30%枠」「希望クラス枠」「日本人枠20%」共に空いている場合:必要書類(UNISからで送られてきます)を提出し、申込手続き費の300ドル/一人を振り込んでから入学試験の通知待ちとなります。
・「30%枠」「希望クラス枠」「日本人枠20%」にひっかかり空いていない場合:UNISからメールで「Application Form(4ページ分)」が送られてくるので英語で記述して返信するとWaitingリストに載せてくれます。
具体的にWaitingリストに登録してもらうために必要な書類を以下に説明します。 - Waitingリストに登録する為の必要書類への記入、送信
・Application Form(4ページ分;UNISから送られてきます)への記入
・最近2年間の成績証明(日本語は駄目です。英語翻訳が必要です)
・担任の先生の評価書(UNISからフォームをもらえます。先生に英語で記載してもらいUNISへ直接送ってもらうこと。ご両親はこの評価書の内容に目を通すことはできません)
・英語のライティング文(特に題目に指定は無いようです。授業の範囲の中から決めて書き、学校がUNISに提出する書類に一緒に入れて送ってもらうのが良いかと思います)
・お子様とご両親の写真(パスポートサイズ)をスキャンしてメール送信
・お子様のパスポートのスキャンデーターをメール送信
・申込み手続き費用として300ドル、指定の銀行口座へ送信(銀行から受け取る「送金控え」をメールしてください)
Waitingリストに載せて貰うのに必要な書類は以上です。
そして・・・待ちます。
順番が回ってきた段階で通知がきます。
そして、試験を受ける流れです。
試験は当然UNISハノイ校でのみ行います。
「最近2年間の成績書」についてです。
これは現在日本でインターナショナルスクールに通っている方なら、学校側が手慣れているかと思います。
私立の学校等に在籍されている場合でも、以前海外のインターナショナルスクールに転籍させた実績を持つ学校なら勝手が分かっているかと思います。
通常の公立の小学校や中学校に在籍している場合ですね。
これも実際手続きをされた方からお聞きしたやり方をご紹介しますね。
- まず学校の成績表の英語訳をまずご両親か、英語の得意な方に依頼し作成します(出来れば今後のUNISとのやりとりを考えると、ご両親で作られた方が良いかと思います。というよりも学校の成績表の英訳くらいができないと、面接でご両親の英語力もしっかり見られますので、まず合格しないと思います)。
- 次にそれを学校に持って行き、サインをしてもらい、封筒に入れてから封をし、学校の印鑑で割り印を入れて貰ったそうです。
- あとはその状態で郵送です(郵送以外の方法も、ベトナムの郵便事情が不安な方は直接UNIS担当者さんに確認してみてください)。
この方法で受理してもらえたとのこと。
実際に手続きをされたその方が言われるのに、
「成績表の不備で不合格になったというケースは、聞いたことがありません」
と言われていました。
ただ、注意をしなければいけないのは、この手続きを日本に居る間に済ました方が良い、ということです。
ハノイに来てから手続きをすると、確かに面倒ですね。
ご注意ください。
次に英語のライティング文です。
これは、いろんな方から聞いた話を総合すると、やはり書かないといけないようです。
特に指定はなく、自由に題目を決めてしっかりと丁寧に書いて学校の先生に渡します。
そして、学校の先生が書く「評価表」に添付して一緒に送ってもらうのが良いようです。
先にハノイに来て、他のインターに通いながらWaitingする方もいます。
私の知っている方は、HIS(ハノイインターナショナルスクール)に1年弱通った後UNIS入学の手続きをする際、HISから成績証明を出して貰っています。
UNISの手続き書類をスムーズにするために、ハノイの他のインターに入るという考え方も有りだと思います。
いずれにせよ、UNIS担当者にまずは「それで良いのか」確認していただくことが先決です。
◆3.Waitingのスタートのタイミングは?どうなればスタートするのか
これは簡単ですね。
先にご紹介した書類が揃った段階です。
UNISのWebsiteから「Initial Enquiry Form」に記入したあと、UNIS担当者は以下の確認を行います。
- まず、母国語が英語のクラスかそれ以外のクラスか
- 母国語が英語のクラス以外のクラスなら、全体の「30%枠」が一杯でないかどうか
- 「30%枠」に空きがあれば、次に入学対象のクラスの定員がオーバーしていないかどうか
- 最後に「日本人枠20%」に抵触しないかどうか
結果がメールで届きます。
Waitingが必要となれば、先でご紹介した書類と300ドルの振込をしていただき、全ての書類をメールします。
届いたと思われる段階で、
「書留の不備は無いか、Waitingリストに登録できたか」
必ず「登録日」を確認してください。
担当者から連絡が入るはずです。
ただ・・・
これも実際申込み手続きをされた方から聞いた話ですが、やはり何度も連絡をした方が良いみたいです。
おそらくかなりたくさんの申込み申請を処理しているので、どうしても抜けてしまうようです。
日本の高校入試の願書のような感覚でいると、駄目だということです。
メールを入れて、じーっと待っているのではなく、国際電話を掛けて直接確認をした方が良いと言うことです。
明確な回答を得られなかったら、また日を開けて電話をする。
全ての書類を提出して、300ドルのお金も振り込んでいるのですから、確たる回答を貰わないと割に合いませんね。
また、Waitingリストは単純に申込み順ですから、「早い者勝ち」です。
申請手続きが済んだ後、速やかにWaitingリストに登録してもらえるよう、繰り返し登録日を確認出来るまで連絡をした方が良いと思います。
一般的にどれくらい待つものなのか、聞いてみたのですが、
「2ヶ月から3ヶ月・・・しかし長い方は2年から3年待つ方もいます」
との回答でした。
希望クラスによっても違うと思いますが、人気のUNISですので、これくらいは覚悟しておいた方が良いかと思います。
長い期間待って、ようやく連絡が入り・・・そして試験と面接です。
当たり前ですが、試験・面接は直接UNISハノイまで自費で赴かないといけません。
もちろん、結果不合格であっても振り込んだ300ドルは返ってきませんので、ご注意ください。
◆4.英語力の入学試験のレベルについて
募集要項には、小学生は英語の試験と面接、となっています。
お会いして、いろいろと教えていただいたUNIS担当者ANさんのお話では、
「小学生に施す英語の試験は振り落とす為の試験ではなく、レベルを確認するための試験です」
と言われました。
一番英語のレベルの低い生徒には「特別なサポート」を施していくとのことです。
これだけ聞くと、そんなに英語力が要らないように思えます。
しかし・・・
そんな甘いモノではないようです。
実際にUNISに約3年間、お子様を通わせたことのある方から直接教えていただきました。
まず、親御さまからの問合せの段階で、ご両親の英語力をチェックされます。
「電話でもメールでもスムーズにやりとりできない親のお子様もまたそのレベル」
こういう判断をされるようです。
「親が入学要項の情報ヒアリングが出来ない家庭の子供は、入学は諦めた方がいいでしょう」
その経験者様ははっきりと言われます。
これが真実かと思います。
「子供の学力」よりも先に、「親の英語力」がUNIS担当者に認められないと、入学は覚束ない・・・ということです。
UNISの担当者からすれば、あまり難しいという印象を与えたくなかったのでしょう。
わざわざ足を運んで取材に来た私達には、厳しいお話を避けられたのだと思います。
実際のレベルは、ABCも分からないご子弟はまず無理。
ある程度英語に浸っている経験がないと・・・授業にはついて行けませんと、経験者さんは言われています。
ましてや中学や高校からの編入となると、更に難易度は上がると考えた方が良いかと思います。
英検とかTOEICなどの点数で客観的なレベルをお知らせしたかったのですが、これもその難易度の具体的な説明をお聞きすることができませんでした。
これは実際にUNIS合格をされた中学2年生のお子様を持つお客様から直接聞いた話です。
中学生ともなると、UNIS側も直接お子様の中学校の先生とやり取りをされるようです。
そのヒアリングの後、UNISの面接の前に日本の学校でUNIS指定の試験を担任の先生監視の下で受けたそうです。
試験内容は、
「最近読んだノンフィクションの本についての感想を英文で書く」
だったそうです。
時間内に書き上げた英文を先生に渡し、それを先生からUNISへ直接送って貰ったそうです。
その後再びUNISから連絡が入り、
「TOEFL受験をするか、UNISにて試験をするか、どちらを選ばれますか」
と質問されました。
その親御さまはとっさに、
「直接会って子供を見てもらった方が、うまくいくかもしれない」
今まで約1ヶ月強、名前を覚えてもらえるほど何度もUNIS担当者とやり取りしてきた、そのお母様の直感だったそうです。
そしてUNISが指定してきた日に1泊2日の強行軍でUNISまで行かれて、面接、試験・・・そしてその場で合格通知を書面で交付されました。
Grade9からの入学ですので、英語のサポートは一切できないと何度も釘を刺されたそうです。
英語のサポートはGrade8まで。
このGrade8と9の差は非常に大きいようです。
ある程度インターナショナルスクールで会話は普通にできるレベルのお子様だったようで、そこはご両親もお子様が通う学校の先生も、そして当の本人も異存は無かったとのこと。
申し込まれてから約半年くらいで入学できる判定が降りたようです。
その中学生のお子様が受けた試験は現在通う学校での英語の筆記試験と、UNISでの面接、そして英語の試験。
結局英語以外の試験は無かったそうです。
おそらく、英語力が全ての授業の要になりますので、中学生以上の編入試験は英語力を確かめる試験しか無いようです。
また、UNIS側からご両親に対して記述してもらう書類もたくさんあるようです。
そのお客様が驚かれていたのは、
「ご両親のボランティア活動の経験について」
これを英文で提出しなければいけなかったそうです。
また、お子様の健康状態を記述する書類もあったようです。
「多動性障害」といったよく見ないと分からないような症状の有無等、細かく書かなければいけない書類もあるとのことです。
ある意味UNIS合格を勝ち取るには、かなりの量の書類との格闘に勝たなければいけないということのようです。
そして、何度も何度も繰り返し確認すること。
別な方は、いつもやり取りしているUNIS担当者さんからのレスポンスが悪いと思うと、別の担当者さんに名指しで
「遅いんですけど、どうなっていますか」
と急いでもらうよう訴えることもされたようです。
これくらいは、当たり前に、貪欲に、ずうずうしく、進めて行かないといけない・・・
皆さんに共通した意見のようです。
◆5.入学金、学費について
これも手続き順に必要な経費を追ってご説明します。
まず、手続き申込み時に300ドル/一人の振り込みが必要でしたね。
次に入学保証金として1.000ドル/一人が必要になってきます。
また、入学のための登録手続き料(Enrolment Fee)として800ドル/一人必要です。
そして、ここからが毎年かかる経費です。
Annual Capital Feeとして、
- Kindergarten 1(幼稚園年少組:4歳):1.000ドル/一人
- Kindergarten 2(幼稚園年長組:5歳)~Grade12(高校3年生:17歳):2.000ドル/一人
が毎年授業料に付加して必要になってきます。
「Annual Capital Fee」というのは、読んで字のごとく「年間基本学費」です。
支払方法は、まとめて一括以外に学期毎に2回に分けて半分ずつの支払でもOKです。
学費と同様、毎年支払わなければならない経費です。
では、その肝心の毎年の授業料がいくらかです。
一括で1年分支払う場合(OPTION 1)と、クオーターで年4回に分けて支払う場合(OPTION 2)の2パターンあります。
※UNIS Hanoiのホームページに掲載されている「Tuition and Fees 2013-2014」のPDFファイルより抜粋(単位:US Dollars)
それぞれクラスに応じて一年で掛かる学費表です。
正確には、Annual Capital Feeにプラスして上記の各クラスに応じた学費がかかるという計算です。
ただし、最初にお支払いいただく入学保証金(1.000ドル)は、年払いの学費の一部に充当することができるようです。
これが学費の全てです。
あと細かい話をすると、スクールバス利用料とか、食堂での食費とかが別個に掛かってきます。
お金のことですので、これも具体的に問合せ時に額をしっかりと確認してください。
◆6.親が参加するイベント等について
これはあります。
あまり、今回の取材で細かいことは聞けませんでしたが、バザーやボランティア活動などもあるようです。
例えば3月4日あたりに行う「春祭り(Spring Fairs)など。
非公式での集まり等もあるのかもしれません。
あと、これは一般の子供たちにも開放されているのですが、土曜日のスポーツコースです。
「UNIS Saturday Soccer(サタデーサッカー)」という名で、いろんな国の子供たちが参加しているようで、とても人気があるようです。
UNIS以外の子供達もたくさん参加をしているようです。
申込みはUNISハノイのホームページから手続きしないと参加できません。
(申込みページはこちらです)
外国人の友達に触れあえるチャンスかもしれませんね。
せっかくハノイに来たのですから、UNIS入学は関係無しで、いろんな国籍のお友達ができたら最高だと思います。
◆7.食堂について
先の写真で、食堂の様子を撮した写真を付けています。
また、巻末のビデオでも詳しく食堂の様子を撮影した映像がありますので、参考にしてください。
概要でもご紹介していますが、
- Grade1~3(小学1年生から3年生):50.000VND(約200円)/1食
- Grade4~12(小学4年生から高校3年生):60.000VND(約240円)/食
食堂の1食分の食券代です。
予め食券を購入するようです。
また、お弁当も持ち込みOKです。
食堂内に電子レンジがありますので、自由に利用することが可能です。
ただ、お昼はクラス毎にシフトして利用します。
40分/1シフトで、40分毎にチェンジしていきます。
食べるのが遅いお子様は、ちょっと注意ですね(笑)
また、軽食が買えるかどうかについては、
- 小学生は買えない(お金を持たせたくない為)
- 中学生から買うことができる
との回答でした。
◆8.授業の進め方について
いろんな学科があるようです。
それぞれの学科毎にどのような進め方をするのか・・・そこまでは分からないのですが、全体的なUNISの先生方の教育方針を聞いてきました。
教科書はもちろんあるのですが、日本のように「教科書をなぞっていく」やり方ではないようです。
それぞれの単元ごとにテーマを与え、そのテーマについて自分で調べる。そしてクラスのみんなでスピーチをやり合う。
先生方はなるべく生徒達自ら気付いてくれるように、サポートをしていく、こんな進め方です。
例えば「環境汚染」をテーマに掲げたとします。
生徒達は「空気の汚染」を調べたり「水の汚染」を調べたり「食物に含まれる害」について調べたり・・・
テーマに対して調べたい「項目」を選ばせる。
そして、インターネットや図書館などで時間を掛けて調べるんですね。
そしてスピーチでお互いの調べた内容を発表する、こんな流れで授業を進めていくようです。
日本でも社会科の授業参観で何度も見たことがありますね(笑)
西洋風というか、自分の意見をきちっと伝えるやり方です。
世界中の子供たちでこれをやると、どうでしょう。
子供たちにとっては、これ以上恵まれた環境は無いのでは、と羨ましく思います。
先生方も授業を通して自己の教授法や教材を開発されているようです。
先進的な授業を受けることができるのではないでしょうか。
また、途中編入のお子様に対しては、その英語力に従って毎日2時間から3時間の英語教育をしてくれるようです。
母国語が英語でない子供に対しては、それなりのサポートはしてくれます。
しかし、インターナショナルスクールなどの経験が無いか浅いお子様の場合、家庭での勉強がとても大事なようです。
最低でもやはりお母様は英語に習熟していて、かなりの時間お子様の英語教育に協力してあげる覚悟がいるかと思います。
◆9.宗教的な時間などがあるのかどうか
これは一切ない、とのことでした。
お客様からのお問い合わせを受けて、今回調べてみました。
私自身も子供を「インターナショナルスクールへ」などという考えに及んだことがなく、家の近くの二色浜からかすかに聞こえてくる「波の音」くらいの認識しか持ち合わせていませんでした。
しかし、真剣に子供の将来を考え、国際色豊かな英語による教育を子供のために考えておられるご父兄と、直接お話をさせていただく機会を持つことになり・・・
実際にUNISへ取材までさせていただいた後、「インターナショナルスクールの可能性」を強く意識することとなりました。
シンガポールからわざわざこのUNISに子供を学ばせるためにハノイに引っ越してくる方もいます。
また、UNIS在学中に帰国し、日本でも引き続きインターナショナルスクールに通わされているご家庭もあります。
やるか、やらないかは子供の意思。
しかし、子供にたくさんの選択肢があることを示してやるのが親の役目。
だとすれば、UNISのようなインターナショナルスクールへの入学というのは子供にとって、身近な友達からたくさんの選択枝を学び取れる良いチャンスを与えてあげることになるんだろう、と感じました。
日本人同士だけではなく、英語という世界共通言語を通じていろんな国籍の友達と会話ができること。
これは子供たちにとってどれだけの価値となるのか・・・
我が子は大学生と高校性と中学生の3人ですので、「時既に遅し」・・・でしょう(泣)
国連学校ですので、経営理念として利潤の追求はありません。
しかし、結構な学費がかかるのは、世界中から集めている優秀な先生方にかかる経費と、国連学校としての基準に合ったファシリティが備わった学舎の建築・維持管理費が相当掛かっていることが原因だと思います。
では、その世界に2校しかない国連国際学校(United Nations International School)ハノイ校の様子をご覧下さい。
いかがでしょうか。
皆様のお子様に対する「想い」が、豊かな実りとなって花開くことをお祈りしております。
◆少しでも皆様のお役に立てれば嬉しいです。
↓ 1クリックよろしくです!
にほんブログ村
大変参考になりました。ありがとうございました。ただ誤字が気になりました。
1.Weatern Menu→Western Menu
2.Waitingリストの載せて貰う為に→「リストの」は「リストに」
3.申請手続きが住んだ後→「住んだ」は「済んだ」
4.振り込んだ300ドルは帰ってきません→「帰って」は「返って」
5.そこはご両親もお子様が通う学校の先生も、そして等の本人も依存は無かったとのこと→「等」は「当」、「依存」は「異存」
6.これくらは→これくらいは
※
1.「敷地内には幼稚園、小学校、中学校、高校と緩やかに建物が分かれています」の「敷地内には」は「敷地内では」がいいです(「敷地内に…分かれる」はおかしい)。
2.「得意では無い」「というわけでも無い」「母国語で無い」「そうで無い生徒」「甘いモノでは無い」の「無い」は「ない」がいいです(補助形容詞なので)。
牽牛星様
ご指摘有り難うございます。
毎度本当に助かります。
インターナショナルスクールの記事を書く時は、本当に気を使います。
間違ったことを書いてはいけませんし、また読まれる方は、我が子の事ですから真剣ですね。
また、学校側からも検閲が入り、チェックを受けます。
双方のお気持ちを考えると、私のような仲介の立場の者が、いい加減な気持で書くわけにはいかないんです。
そんな中、こういう言葉のご指摘をいただけるのは、本当に助かります。
誤植のままにする
まずこういう間違いを正すことが、双方の真剣なお気持ちに応えることにつながると考えています。
まだまだ「我流日本語」で細かい文法など余り考えず書き殴っています。
たまに見に来ていただき、ご指摘をいただけると嬉しいです。
田口