ハノイリビングの田口です。
ベトナム国内でベトナム人の手によって「食の安全」を確保する取り組みがあることを、以前の稿でご紹介させていただきました。
ベトナムの新鮮な肉、野菜、魚介類、卵、米を産直で安く宅配する新サービスが誕生します!
ハノイでは日系の「しゅんサービス」という安全な野菜・果物・お肉の宅配サービスが既に展開されていますが、安心たる由縁はなんと言っても、
「日本人が管理している」
これだけで全然違ってきます。
- 変な農薬は使っていないか
- 必要以上の量の農薬を投与していないか
- 集荷と出荷の時間管理が行き届いているか
- きめ細かいオーダー変更に対応できるか
もちろん日本人が常駐して、これらの要望に応えることができるよう対応してくれています。
安心・安全は日本流の気配りで支えられている
しかし、当たり前ですが日本人が常駐するということは、コストが上がりますので、その分販売価格に跳ね返ってきます。
きめ細かいサービスを「食材流通」に求めれば求めるほど、日本価格に近づくジレンマは仕方が無いことかと思います。
そんな中、価格が安い食材の宅配サービスが生まれました。
ベトナム人の手で集荷からデリバリーまで行います。
「ベトナム人の手だけで食材の安全デリバリーサービス・・・大丈夫かい?」
そんな思いに失礼ながら駆られてしまうのですが、このサービスに対する熱い想いを日本人担当者として手伝われている藤田さんからお聞きした時、
「これは凄い取り組みなのではないか」
そう思えたのは確かです。
手懸けるのは「hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange」と言う会社。
CEOのNguyen Thanh LuuさんはIT系技術者、異色の社長さんです。
その彼が、全く違う畑からの転身を決断した理由は、
「ベトナムの食の安全があまりに守られていない実態に耐えきれず立ち上がった!」
ベトナム人の食の安全は、やはりベトナム人によって守られるのが正しい姿かと思います。
なぜなら、ベトナム国内で流通しているあらゆる食材は、ベトナム人が生産しているからです。
利益だけを考えて、やんちゃなことをする農家は確かにあります。
無理矢理甘くしたり、腐りにくくしたり、農薬てんこ盛り使ったり・・・
確実に人体に悪影響を及ぼす薬品を、こっそり使って出荷しているケースが頻繁に明るみにされています。
例えば、ほんの一例ですが、
「豚の飼育で有害な成長促進剤を乱用、増量目的」
「農林水産物の品質や安全性、いまだ重視されず」
そういう生産者とは「組まない」と強い態度で拒絶する方針を固めるところから、CEO「Nguyen Thanh Luuさん」の戦いは始まりました。
彼の会社、「hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange」の知名度と販売力が上がってくればくるほど、相手にされない生産者側は、太い販路を閉ざされる事になります。
「紹介してもらえなければ、売上が立たない」
正しく生産してくれる生産者の食材だけを販売ルートに乗せる活動を続けていくことで、アウトロー生産者は食べていけなくなる仕組みを作る・・・
強い流通網を構築できれば、やる気の無い生産者は駆逐され、やる気のある生産者は益々儲かる仕組みになるはずだと。
この「浄化システム」の核たる存在になるということは、今の日本でいう「農協」のような役目を目指されているということだと思います。
しかし・・・
日本の農協を目指すに、膨大な時間と費用が掛かります。
「最先端のIT技術を使って、中間業者の搾取に会わないで済む安心で安い食材流通を生み出せないか」
そこでCEO「Nguyen Thanh Luuさん」の今まで培ってきたIT技術を元に、WEBを使った生産者から消費者への直送サービスに行き着きました。
このサイトを構築されました。
オンライン(インターネット)経由で注文を入れることができます。
まずは、この新設Openしたネット発注システムをご覧下さい。
とても見やすい注文画面だと思います。
鮮度が命の生鮮食品の宅配サービスです。
ここで夕方5時までに注文すれば、翌日配達してくれるんです。
このデリバリーを支える「提携優良農家」は、ハノイを中心に12省に跨がり625件の生産者がネットワークで繋がっています。
このサイトの中に、「品質証明」というカテゴリーが有り、ここには各食材毎にVietGAP基準をクリアした証明書をアップしています。
「国の安全基準をクリアした食材を皆様のご家庭へ届けます」
というポリシーを証明書類を付けて説明してくれています。
要するに、VietGAPで保証された確かな裏付けのある食材を中心に扱っているサービスだということです。
ここで「VietGAP」という聞き慣れない言葉が出て来ましたが、定義については、Vietnam Sketchの「野菜は“選ぶ”時代でしょ?もっと知りたい、ベトナム野菜のこと。」からそのまま参照させていただきます。
「VietGAP」の認証には、
- 野菜に付着する微生物や重金属の含有量を調べる品質チェック
- 袋詰めや野菜を洗うための施設があること
- 工場排水など水の汚染の恐れがないこと
- 浄化処理した水が使える「洗浄施設」があること
- 認証後も継続した栽培記録が義務づけられていること
など、全部で71項目もの多岐に渡る条件を満たすことが求められます。
全てがクリアして初めて、各省の農業農村開発局から認証を受けられます。
種苗、土、中脈、肥料、化学物質、水、環境への影響、労働者や訓練等、食品生産中に発生する問題を予防し、最小限にする目的で設定されています。
「VietGAP認証」を受ける為には、かなりな設備が必要になることがわかります。
お金に窮した農家が、お金欲しさに不必要な農薬を使い出荷する・・・
しかしそのような生産野菜は絶対「VietGAP認証」から外れることはご理解いただけるかと思います。
ベトナムの人口の70%は農民、しかし一向に豊かさを感じることができないのが現状
余りに安い輸出額に加えて、上がった利益が中間業者や国営企業の幹部に吸い取られ、末端の農民にまで行き渡らないのがその原因です。
「hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange」CEOのNguyen Thanh Luuさんの目指す先に、
努力して頑張る生産者を育成して守る
というテーマもあります。
ベトナムのメディアも、彼の斬新な取り組みに今注目しています。
さて、いずれにしてもベトナムで生活している我々赴任者や日本食レストランオーナーさんからすれば、ベトナムの地で安全な基準で正しく生産されている食材を、中間業者を省いた「生産地から翌日中に家まで直送してくれる」画期的なサービスを、安く受けることができるお話しです。
それを支えるのが、インターネットオンライン発注システムです。
この度日本語画面がようやく完成しましたので、皆様にお伝えさせていただきました。
また、新たな取り組みとして、Aeon-Fivimartとの提携が始まるようです。
Aeon-Fivimartにて販売中の生活用品・飲料・雑貨なども、WEB注文し宅配してくれるサービスが実現するということになります。
今回ご紹介させていただくサービスを利用する為には、カード登録が必要となります。
入会費、年会費などは一切不要です。
先にご紹介したサイトより、カード登録をしていただくと、即日この宅配サービスが利用できるようになります。
いかがでしょうか。
価格は全てサイトに掲載されています。
いろんな方に聞きますが、確かに安いと言われます。
食の安全を確立する為の「流通革命」を祖国ベトナムに仕掛ける、若きCEOの反骨精神がそのままサービスとなりました。
ご参考にしてください。
◆少しでも皆様のお役に立てれば嬉しいです。
↓ 1クリックよろしくです!
にほんブログ村