ハノイリビングの田口です。
先日「藤田さん」と名乗る日本の方からメールを頂きました。
内容は以下の通りです。
今までは主にベトナム人をターゲットに食材サービスを提供してきました。
今後、日本人にもサービスを展開していきたいと考えております。
もしお時間などございましたら、一度ベトナムの買い物事情などについてお伺いさせていただけませんでしょうか。
「安全な野菜や肉などの宅配サービス」と聞いて、直ぐに「しゅんサービス」を思い出しました。
しかし、どうも「しゅん」では無さそうです。
「Hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange??」
聞いたことも無い組織名でした。
ベトナム企業のようです。
そのローカル会社に藤田さんという日本人が働いている・・・
「しゅんサービス」は主に日本の生協の方々がベトナムに来て、旗揚げしたサービスです。
バスケット単位でその時々の「旬な」野菜・果物、それに注文に応じてお肉をご家庭まで配達するサービスですね。
ハノイに来られている日本人の皆様もかなり利用されているのではないでしょうか。
今回メールをいただいた藤田さんが従事されている生鮮食料品の宅配サービスは、主にベトナム人にターゲットを絞ったもの。
それを今回日本人向けにサービスを広げる為に「助っ人」として藤田さんが着任されたようです。
日本人は藤田さんただ一人。
全てベトナム人の創意工夫で運営されているサービスなので、安さをキープできる。
また、ベトナム人の中間層を狙った価格設定なので、日本人にすれば安いと感じるはずです。
私としても中国の隣に位置するベトナムハノイで「食の安心」に繋がるサービスに対しては、何よりも増してアンテナを立てているつもりです。
その為なのかどうかわかりませんが・・・何故かこの手の情報が最近、私の元に集まってきます。
先ほどご来社いただき、詳しくお話しをお聞きしました。
藤田さんの熱い想いが伝わってきて、今とても清々しい気分です。
こちらの記事でそのサービス内容を皆様にお伝えしたいと思います。
まず、その藤田さんが所属されているベトナム企業「Hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange」について、簡単に概容をご説明します。
- 【会社名】Hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange
- 【住所】123 Ho Tung Mau Str, My Dinh, Tu Liem Dist, hanoi
- 【設立】2011年6月
- 【契約農家数】625件(ハノイを中心に12省の範囲で優良農家と提携しています)
- 【連絡先】0124 288 5730(日本人スタッフ藤田さん直通番号)
- 【メール】sanphamxanh@gmail.com
- 【ホームページ】http://www.sanbanbuon.vn(英語表記画面は現在アップデート中です)
- 【配送料】1回につき20,000VND(月に3,500,000VND以上購入いただければ、週2回の配送料が無料に)
2011年からベトナム人向けにサービスを開始されました。
商品ラインアップと値段は巻末の商品価格表を参考にしていただければと思いますが、一般家庭のベトナム人にすると、少々高い値段構成です。
先ほども申し上げましたが、どちらかと言うと、安心な食材には多少高くてもお金を出す中間層以上をターゲットにしていたようです。
主な商材は、
- オーストラリアビーフ(最低1kgから発注;ブランド牛です)
- ベトナム産ビーフ
- 黒豚(地方の協力農家で育てられ、IFAD認証済みの特産品)
- オーガニック豚(化学肥料を使用していないブランド豚)
- 鶏肉(安全な工程を経て処理されています)
- 魚(伊勢エビや貝、ウナギ、イカなども多種類選べます)
- 卵(通常のサイズからウズラの卵まであります)
- ベトナム野菜(全ての野菜はVietGAPの認証済み)
- お米
です。
かなり多種類のリストから選らんでいただけます。
ここまでの食材を常に確保させるために、必要な提携生産者が625件だということです。
代表者は40代のベトナム人。
もとはIT技術者だった人ですが、ある知人の政治家から、
「ベトナム国内で安心な農業生産者と消費者を直接結ぶ配送ビジネスをしてみないか」
と提案されたそうです。
そこから本腰を入れ始めたというのが事の発端だと聞きました。
ただ、一口に「配送ビジネス」と言っても、扱うものは「食材」です。
市民の口に入るものを取り扱う業種というのは、そう簡単に許認可が降りるものではありません。
皆様に信用していただく為に、「hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange」に与えられたハノイ市からの営業許可証を付けておきます。
隣が中国だから食の安心に脅かされると言いますが、中国だけが危険ではないんです。
お金に苦しむ一部のベトナム小規模野菜農家も、厳しい資金繰りから脱却する為に、相当あこぎな経営をしています。
野菜生産を安定させるために、危険な農薬の使用に依存せざるを得ない実態があります。
生産者の利益確保の為に、そのしわ寄せが末端消費者を直撃する結果になっている・・・
度重なる消費者の「食中毒事件」を得て、ベトナム政府は食品の安全問題や残留農薬による被害の食い止めに手を付けようと躍起になっています。
その一つの例として、国や各省が安全な農作物流通を証明出来る「基準」を決め、その「基準」をクリアした農家には「認定証」を提供するという仕組みがあります。
資金繰りにアップアップしている農家には手に入れることのできない「お墨付き」です。
有る程度余裕のある「富裕農家」でないと、基準達成をさせるための投資が追いつかないからですね。
そしてそういう認定を受けた「富裕農家」が集まって協同組合を組織し、大手企業の食堂への食材供給など「大量な食材を定期的に提供」できる取り引きに活路を見いだそうとしています。
今回ご紹介する「安全な野菜や肉などの宅配サービス」を手懸ける「Hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange」は、そういう「富有生産者」625件と「安定した食材ネットワーク」を結び、国・省の安全基準をクリアした食材を、収穫したての新鮮な状態で消費者の元へ直送するシステムを既に作り上げているんです。
この「収穫したての新鮮な状態で直送する」ことが一番安心なんです。
夕方の5時までに注文すれば、翌日の午前中に収穫したばかりの食材が届く「新鮮度」と「配送力」が売りです。
取扱品目に「魚介類」があります。
さすがにサンマやマグロの注文を受けてから釣りに行っていたのでは翌日の午前中に間に合いませんね。
魚介類は一定の決められた期間冷凍保存したものをデリバリーするということです。
一般のスーパーもハノイには増えてきました。
しかし、その生鮮食料品はいつ収穫されたものか・・疑わしいもんです。
ベトナム人のお母さん達は、街中の青空市場で買い物をします。
近郊農家のおばちゃんが、朝一番で収穫した果物や野菜を街中に持ってきて広げています。
付近の人達もしょっちゅうそのおばちゃんから買いますので仲良しです。
間違ってもそんな長年の常連客に、変なものを売りつけたりしないんです。
こんな近所のお母さん達と生産農家との信頼関係で市中の青空市場は成り立っている訳です。
この信頼に裏打ちされた安心な宅配サービスを、もっと大規模に組織立てて構築しようとしているのが「hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange」の目指すサービスなんです。
安心できる生産者から獲れたての新鮮な食材を適正な価格で家まで直送してくれる
「しゅんサービス」と考え方はちょうど被るかと思います。
しかし「しゅんサービス」と大きく違うのは、
- 「しゅん」はまとまったバスケット単位の注文になりますが、「hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange」のサービスはWeb上からg単位で小量でもご注文いただける
- 企業向けレストラン向けの業者価格が用意されている上に、何と言っても安い
ということです。
日系流通組織ではなくベトナムローカル組織の運営サービスです。
落ち着いた価格になるのは当たり前です。
しかしその仕入れルートには安心できる生産者を使って信頼を勝ち取る。
時間と共に口コミで深く広がっていくのではないかと期待したくなってきます。
味と鮮度にこだわるレストラン経営者様にも響くサービスだと思います。
どれだけの取り扱い品数があるか、巻末の商品価格表を参照してください。
今日初めて知ったサービスです。
しかし水面下でベトナム人にじわーっと浸透しているサービスなんです。
藤田さんに、
「ベトナム人の受けはどうなの?」
と聞いてみました。
藤田さんの回答は、
「そりゃ受け入れられています。
実はベトナム人もかなり注目しているんです。安心な食べ物を手元までデリバリーしてくれるサービスですから。
先日はベトナムのテレビ局が当社の社長『Luu』に一日密着取材し、食の安全な流通に取り組む「若きCEO」として特集を組んでくれたようです。
知名度は着実に上がっています」
このサービスをいよいよ日本人向けに打ち出すことに。
皆さんの食卓が、今よりもう少し充実することになると思います。
本来はネットでのOnline注文サービスです。
ネットの写真付きメニューから商材と量を選らんで発注する仕組みが確立されています。
英語とベトナム語に切り替えて選べるのですが、まだベトナム語のWebサイトだけ機能しており、英語画面は未だ使えないようです。
今はベトナム語表記で見にくいと思いますが、日本人をターゲットに据えたことで、当然今日本語表記に選択できるようWEBの作り込みを急いでいるとのことです。
WEBからの発注に関しては、整うまでもう少しお待ちいただく必要がありますね。
暫くは、この記事の巻末の商品価格表を参考に、メールで発注してみてください。
直接藤田さんへ電話を掛けていただいても良いかと思います。
いかがでしょうか。
では、今回ご紹介する「hanoi Safe Vegetables & Foods Exchange」のご提案商材とその価格表を以下につけます。
じっくりとご覧下さい。
私は市場であまり買い物をしないので、この価格表を見ても高いのか安いのかピンときません。
早速「じぇじぇもん」の山中師匠に見せて意見を聞きました。
「たぐっちゃん・・・安いね。オージービーフなんてうちの仕入れ値の半値くらいだよ」
やはり安いようです。
野菜などもお手頃のようで、
「仕入れ先が安心な生産者なんだったら、うちは明日からでもここに切り替えても良いけどね。
業者売りは更にここから値段が下がるんだよね」
その通りです。
日々仕入値と格闘している日本食レストランのオーナーの率直な意見です。
間違いなく「安い」と確信しました。
「じぇじぇもん」の山中師匠が言うように、以下にご紹介する価格はあくまでもエンドユーザー向けです。
定期的にまとまった発注が可能な企業様あるいはレストラン等、業者向けの価格は更に安くなります。
ただ、価格にはVAT税(10%)と配送料(1回20,000VND)は含まれていません。
1kgの価格を基準に示されていますが、もちろんg単位でも購入可能です。
また、季節が変われば取扱食材も変わります。
この商品価格表は今月末(8月31日)まで有効なラインアップです。
新しい価格表や商品はホームページに常にアップされています。
お手頃な値段だと思います。
ご参考ください。
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