ハノイリビングの田口です。
世界を変える日本発の新素材。
「・・・おい、何の話をはじめるんだ?」
そんな声が聞こえて来そうですが、今回は優れた日本の技術を真面目にご紹介させていただこうと思います。
今回の記事は、アパートやオフィスをお探しの方には全く関係の無いお話です。
関係する方々とは、
- これから世に出そうと検討されている自社製品を技術的に支える「材料・素材」を探している方
- 新製品開発に向けてコンセプトを考えている方
になるかなと思います。
「なんでこんなお話をハノイリビングとしてご紹介するのか」
はこの後でご説明致します。
ではピンポイントに「ハマる」方にこの記事が読まれることを祈りながら、書かせていただきます。
「世界を変える日本発の新素材」とは、「ナノファイバー」という物質です。
この写真にある白い糸のようなものが「ナノファイバー」です。
ナノファイバーとは何か。
その前に「ナノ」という単位ですが、
1ミリメートルの1000分の1が1マイクロメートル
1マイクロメートルの1000分の1が1ナノメートル
つまりナノというのは1メートルの10億分の1、まさにミクロの世界の話です。
で、ナノファイバーというのは、
1nm(ナノメートル)から100nmの間で、長さが太さの100倍以上ある繊維状の物質のこと
を言います。
これだけの極細繊維なので様々に機能発現することが立証されています。
まさに「夢の素材」として次のような幅広い分野に応用できると期待されている素材です。
- 衣料(防護服、布団等)
- 建築(建材等)
- メディカル(再生医療、細胞培養・増殖、医療用マスク、包帯等)
- コスメティック(化粧用フェイスマスク等)
- 精密フィルター(ビル空調吸気フィルター、工場空調吸気フィルター、自動車用エンジン吸気フィルター、水処理用フィルター等)
- 流失オイル回収バラスト水処理
- 砂漠緑化
- 軍事・航空用特殊フィルター
上記以外にもまだまだ可能性は秘めています。
これら市場規模は日本国内だけでも20兆円以上と言われています。
ただし、安価に工業大量生産ができれば・・・の話です。
そうです。
これだけ極細素材を生産する手法は今までいくつかあったのですが、大量に作れないでいました。
例えば、流失オイルの海上での回収などにも応用できるのですが、とてつもない量のナノファーバーを海に敷き詰めて初めて効果がでる利用方法です。
安価に量産できないと話になりません。
「採算」という大きな壁を突き破れないで今まで来たわけです。
今回ご紹介したいベンチャー企業は、この「ナノファイバーの量産化」を低コストで実現できる製造手法と具体的な製造装置(ナノファイバーロボット)を開発した株式会社ゼタ(Zetta)という少数精鋭の技術集団です。
- 【会社名】株式会社ゼタ Zetta Ltd. (東工大発ベンチャー称号65号取得)
- 【住所】神奈川県横浜市長津田町4259-3 東工大横浜ベンチャープラザ
- 【お問合せ】こちらのお問合せフォームからお申し込みください
- ※株式会社ゼタはNPO法人国連交流支援協会の会員企業です
この株式会社ゼタ(Zetta)という会社に所属する技術開発にすごい人財が集結しています。
2006年6月から2011年3月まで、東京工業大学とNEDOによる「先端機能発現型新構造繊維部材 基盤技術の開発プロジェクト(通称 ナノファイバー国家プロジェクト)」が発足したのですが、その時のプロジェクトリーダーの谷岡明彦教授(東京工業大学名誉教授)とグループリーダーの高橋光弘さんが揃って株式会社ゼタの取締役として開発に当たっておられます。
まさにナノファイバーの隅々まで知り抜いた熟練の技術者が、本腰を入れて開発に関わっておられます。
冒頭の写真は、2015年1月28日から30日の3日間、晴海の「東京ビッグサイト」で開催された「第14回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」に出展した時のブースの様子です。
私共の関連会社に証券会社があり、その証券会社が今一番注目をしているのがこの株式会社ゼタ(Zetta)です。
ファンドを通じて事業拡大の為の資金調達のお手伝いをさせていただいております。
その関係で私もベトナムハノイから東京ビッグサイトに応援に駆けつけた次第です。
天下に名を轟かす一流企業さんが軒を連ねてブース展開をされていました。
それぞれが「ナノテク」という主旨に合った「極微の技術」を披露されています。
今年で14回目を迎える「国際ナノテクノロジー総合展」。
3日間で約48.000人を集客する、まさに日本最先端技術を集結した展示会でした。
そんな中、まだ無名のベンチャー企業であるにも関わらず「株式会社ゼタ」のブースには、連日たくさんの企業担当者様が足を運ばれていました。
この極細の最先端素材である「ナノファイバー」の量産化製造機械「ナノファイバーロボット」を、世界に先駈けこの晴海のナノテク展に標準を合わせてカミングアウトしたんです。
集まらないはずが有りません。
では、当日東京ビッグサイトを撮影したビデオ動画がありますので、ご紹介しておきます。
※動画内で株式会社ゼタの社長が「谷岡名誉教授」と説明しておりますが、「高橋光弘さん」の間違いです。失礼しました。
慣れない説明でカミカミなレポートです。
申し訳ありません。
具体的な商談のお話も既に入って来ています。
極細だからこそ実現できる機能があります。
日本発のイノベーション素材「ナノファイバー」。
その素材を大量生産できる技術集団に、皆様をおつなぎすることができます。
お客様の新規事業を支える素材になるかもしれません。
そんな可能性を秘めた「made in japan」商材のご紹介です。
最後に、毎年全出展ブースから「nano tech大賞」を選出するのが恒例となっていますが、なんと今回ご紹介させていただいた「株式会社ゼタ」は、
に選ばれました。
その選出理由は以下の通りです。
「様々なプラスチック素材のナノファイバーを安価に大量生産できる独自の紡糸法を開発した。PM2.5対応マスクなどナノファイバーの幅広い応用に道を開いたことを賞す」
さて、ピンと来た方おられますか?
私はベトナムハノイに3年半住んでいます。
ハノイに初めて来た方が「来れば気管の調子が悪くなる」と空気清浄機を求められるケースを頻繁に見聞きしています。
夥しい数のバイクが排気ガスをまき散らして道路狭しと走る様を見るにつけ、日本で「CO2削減」に取り組んでいる努力がむなしく感じてしまいます。
すぐ隣の中国から押し寄せてくる「PM2.5」の影響も決して無視できません。
微小粒子状物質(PM2.5)とは、粒径2.5マイクロメートル以下の粒子状物質です。
今回ご紹介している「ナノファイバー」は、そのマイクロメートルの更に1000分の1の極細繊維です。
「空気は通すがPM2.5は弾く」素材です。
日本の昭和40年台が今のベトナムだと言う話を聞いたことがあります。
日本の高度成長の影で甚大な被害をまき散らした公害を、ここベトナムで同じく繰り返してはいけない・・・
と考えると、排ガス規制も完全でないこのベトナムで、フィルター機能に優れたナノファイバー製品がその効果を発揮する場面は数多く有るのでは無いかと実感しています。
株式会社ゼタはこの「ナノファイバー」を量産化するノウハウとそのノウハウを具現化した装置を開発した会社です。
この「ナノファイバー素材」を使ってベトナムに限らず世界に向けて仕掛けていきたいとお考えの商品開発担当者の方。
ご連絡お待ちしております。
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韓国在住で肥料会社の研究所に勤務していますが、今度肥料販売の関係でベトナムのオムニピグループに行くことになり、安全な住まいを自分で探そうと思ってます。交通手段についても、まだ調べてないのですが、農業関係ですから、田舎に行きます。
よき考えがあったら教えてください。
沼田様
コメントいただき、有り難うございます。
お答えいたします。
まず、ベトナムの田舎は具体的にどこかを知る必要がありますね。
日本人も住んでいない、ホテルもないところでは、まず生活できないかと思います。
ボランティアで若い方が、田舎に飛び込み、ベトナム人の農民の方々といっしょに生活を共にされたお話しは聞くのですが、大変だったと伺っています。
若いからできる離れ業かと思います。
通常農業関係のJICAの方々がお仕事されている場所は、ベトナムやホーチミンといった都市から車で通勤できる範囲です。
運転手付きの移動用の車をあてがわれ、毎日農地まで通勤されています。
あとは、同じく都市から近い場所にある農業大学のキャンパス内にビニールハウスを作り、研究されたりしています。
ハノイやホーチミンといった大都市で無くても、中部のダラットなどで同様のお仕事をされる場合は、おそらく近くのホテルから通われていると思います。
まず、宿泊施設が近くにない場合は、きつい勤務となりますね。
最寄りのホテルがベストです。
しかし、病院も無いようなエリアで食あたりをした時・・・
考えただけでもぞっとします。
食あたりは当たり前のように、必ずやってきます。
頻度はその方次第ですが。
まず、赴任場所をしっかりご確認いただき、もし分かれば教えてください。
その赴任場所がどんなところか、調べてご連絡させていただくことは可能です。
どうぞ、お気軽にお尋ねください。
田口