ハノイリビングの田口です。
意味も分からず忙しい昨今です。
今月はおそらく私がベトナムハノイで経験したこともない「Big Wave」の予感を感じています。
新規契約のお客様の契約予定数に歯止めが効きません。
「エースHongちゃん」が髪の毛振り乱して契約書類の処理をしておりますが・・・追いつきません。
一体何が起きているのか・・・
もちろん有り難いことです。
「嬉しい悲鳴」なのですが、あまりの異常現象に腕組みをして考えていると、
「あ-、Hongちゃん・・・また決まっちゃったよ」
メールチェックをしていた佐々木さんがぼそっとつぶやくと、Hongちゃんのタイピングの手が止まり、そのまま机に突っ伏して動かなくなりました。
私とすれば微笑ましい風景なのですが、Hongちゃんの頭が爆発してしまわないか、若干心配です。
「Hongちゃん、臨時ボーナス出すから頑張ってね」
さて、人の会社の儲け話など、聞きたくも無いのが人情ですね。
今回は長くベトナムで仕事をしている赴任者に、同じく降りかかってくる「労働許可証(ワークパーミット)」の更新手続きについてお話しします。
かく言う私も丁度その手続きをしております。
今回の稿で使用する写真は、書類・手続きの話ですので、固くならないように、私が最近美味しいと思った食べ物の写真をちりばめながらご説明させていただきます。
労働許可証(ワークパーミット)は、失効してから3ヶ月以内に手続きを完了しないといけません。
逆に言えば、3ヶ月間はワークパーミット無しでも仕事は出来ます。
これは手続きにかかる時間を考慮しての措置ですね。
では、「労働許可証(ワークパーミット)」の更新手続きに必要な書類を先ずは列記しますね。
- ワークパーミット再発行申請書(Application for Work Permit)(ベトナム語書類)
- 無犯罪証明書(Justice Record in overseas)(日本語書類):日本の無犯罪証明書です。日本大使館経由で2ヶ月、直接日本の所轄警察本部に出せば2週間で取得できます。
- 無犯罪証明書(Justice Record in Vietnam)(ベトナム語書類):ベトナムでの無犯罪証明書も必要です。
- 転勤辞令書(Letter of Appointment【apply for Director Position】 or Certificate of transfer【apply for others position】(日本語書類):本社での正式辞令で公証が必要です。
- 5年以上の実務経験の証明(A letter to certify that foreign is manager,director)(日本語書類)
- 人民委員会の承認書(Approval letter of province’s People Committee on using foreign labour)(ベトナム語)
- 健康診断書(Health Certificate)(日本語・ベトナム語書類):最近6ヶ月以内のもの
- パスポート(passport notary)
- 写真(4×6)2枚:背景は白
労働者の種類(専門家、技術職、管理職)によって細かく必要書類が定められています。
全てを今回の稿で網羅するのは、私の知識が付いていかないので、今の私が取得しようとしている「専門家」のカテゴリーに照準を絞ってお話しします。
ベトナム政府は2013年の改正労働法施行規則において、外国人労働者の労働許可証に関する通達を発表しました。
これにより労働許可証申請手続きがかなり明確になりました。
所得年齢は18歳以上で、最長有効期間は2年間です。
私のような「更新」の場合は、大学の卒業証明書は不要です。
ベトナムで外国人労働者が仕事をすることができる名目は、
「ベトナム現地人では代替できない専門性の高い仕事をこなすことができるから」
です。
従ってその専門性を明確に証明できることが必要になってきます。
また、そういう専門性の高い外国人を採用する雇用計画を提出しなければならなくなりました。
そしてここも変更点ですが、今までは管轄の労働局へダイレクトに提出すれば良かったのが、新しい通達ではベトナム企業の本社が所在する「人民委員会」に先に計画書の提出をします。
そこから労働局へ。
新たにワンクッション「人民委員会のチェッック」が入るようになったということです。
人民委員会で外国人の雇用計画の「承認・不承認」の判断がなされます。
その後「承認」であれば、労働許可証申請に対する審査が開始されるという流れです。
中国を筆頭に近隣諸国からの単純労働者の流入が増えると共に、外国人の専門性を証明する書類が増えてしまいました。
過去5年間の実務経歴書類もこの流れで必須書類となりました。
これは本来大卒ではない人の職歴を証明する為に必要な提出書類でしたが、今回労働許可証(ワークパーミット)の申請時(初回、更新時)に関係無く、
大卒以上で5年以上の同一職種における業務経験
が必須条件となりました。
この条件をそのまま適用すると、大学卒業したばかりのリクルート学生はベトナムで働けないということになってしまいます。
意気盛んな若者は、ベトナム人で十分対応できるということでしょうか。
また、無犯罪証明書は日本国だけではなくベトナム国のものも必要です。
おそらく私のように3年間もハノイにいる為かと思います。
ベトナムハノイでお住まいの方は、皆さんHa Dong区の司法省へ「無犯罪証明書」を取りに行かれます。
住所と位置図をお知らせしておきます。
【住所】1 Tran Phu Str, Ha Dong Dist, Hanoi
より大きな地図で ベトナムハノイの司法省 を表示
以前にも書きましたが、ベトナムで無犯罪証明を取得するには、必ず今まで住んでいたアパートの居住証明書が必要です。
アパートオーナーに依頼して、公安へ行って取って貰います。
そして、その居住証明書とパスポートを持って、本人が上記の司法省に行かなければなりません。
私共「ハノイリビング」は、このあたりの事務処理を、ハノイでの実績20年のBTD Japanのお力をお借りしています。
- 【会社名】ビーティディジャパンベトナム投資支援センターハノイ本部
- 【住所】3F, Lasi Building, 345 Kim Ma street, Ba Dinh Dist, Hanoi
- 【代表者】中川 良一先生
- 【連絡先】
・電話:+81(4)37710290
・FAX:+81(4)37710292 - 【e-mail】nakagawa@btd.co.jp
普通まともにいくと、ベトナム国の無犯罪証明書は1ヶ月ほどかかります。
今回中川先生にお願いすると1週間で通してくれました。
当たり前ですが、司法省で処理をしている実績数が半端有りませんので、素早い対応を実現できるんですね。
私共はお客様に良質な賃貸物件をご紹介する会社ですので、不動産業者の立場から最後に少しお話しします。
今回の議題である労働許可証(ワークパーミット)の更新を滞りなく済ませる為に、どんな賃貸アパートを契約した方がいいのか、これです。
「労働許可証を取得するのに向いているアパートって何よ」
そう思われるかと思いますが、繰り返し説明しますね。
必須書類であるベトナムでの無犯罪証明書を準備するためには、お住まいのアパートオーナーに公安に出向いてもらい、「居住証明書」を取得してもらわないといけないんです。
つまり、アパート契約直後に、お客様のパスポートコピーを持って公安で「居住登録手続き」をしてもらわないと、お客様はベトナムで「住所不定」のまま放置されていることになります。
契約してから1回もパスポート提示を依頼された記憶の無い方、オーナーに聞いてください。
「俺の居住登録、してくれたんだろうな」
していなくても「やったよ」と平然と言うオーナーもいます。
登録台帳がありますがので、それをチェックするまで諦めないで下さい。
この辺りのトラブルが非常に多いんです。
先日お客様からのお問い合わせをいただきました。
その方はホーチミンに単身赴任されている独身男性で、ホーチミンの企業に現地採用されたとのこと。
2年が過ぎ、労働許可証の更新時期を迎えました。
早速ベトナムの無犯罪証明書が必要なので、アパートオーナーに「居住証明書」を出してもらうよう依頼をしたときのことです。
「アパートを外国人に貸す為の免許を持っていないので、居住証明書は出せないと言われたんです・・・」
ああ、その瞬間その方のお住まいアパートの家賃が頭をよぎります。
500ドル以下の安いローカルアパートに違いありません。
背に腹は替えられません。
現地採用枠でベトナムに来て、高いアパートに住む人はそうはいないかと思います。
とすると、安かろう悪かろうの世界にぶつかってしまいます。
まさにオーナーの「交通事故」です。
まず我々のような不動産仲介業者経由での契約であれば、まずそのような「交通事故物件」をご紹介することなど絶対にあり得ません。
問題は若さの勢いに任せて、オーナーの懐に飛び込み、拙い英語で何とか交渉し、安いアパートに無事落ち着いたような方です。
家賃の安さと、オーナーがまともに手続きすることとは、なんの関連もありません。
「レッドインボイスの必要な外国人はお断り」
と公然と説明する賃貸アパートオーナーに、特にこの傾向があります。
「無免許の納税逃れたいオーナー」は、居住登録を怠ける傾向があります。
「どうすればいいのでしょうか」
ホーチミン在住の若い男性から切羽詰まったお問い合わせをいただきました。
今まで私達が経験した数々の対処パターンを電話でご説明させていただきました。
その方がハノイにいれば、私共のオーナーネットワークを使って対処は可能です。
しかし伝のないホーチミンでしたので、いかんともできません。
通常アパートオーナーが対応出来ない場合は、もうお手上げ状態です。
しかし、そんな頼りない「事故オーナー」に頼ること無く解決できる方法があります。
・・・続きを知りたい方は、「ハノイリビング」までご連絡ください。
今は、一人オフィスでこの稿を書いています。
時間は夜の11時です。
忙し過ぎです。
この週末から来週の火曜日まで、どうもベトナムは珍しい連休に突入します。
9月2日が国慶節(独立記念日)ですので、土日とからめて大型にしようとしたらしいです。
「この連休で契約書作らないと、死んじゃうよー」
今ハノイで一番連休を待ち望んでいるのは、うちのHongちゃんかもしれません。
・・・頑張ります。
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