ハノイリビングの田口です。
さてさて、今日で平成も終わりだと、巷が盛り上がっています。
私もこのまま何事も無かったかのようにやり過ごすのもどうかと思い、とりあえず平成最後のブログを書き終いたいと思います。
平成最後の記事は、「コンドミニアムを契約する際の注意点」について書いてみたいと思います。
いろんなところでこのお話はします。
フリーペーパーなどにも投稿していますが、なにせ書ける文字数に限りがあります。
ここはフリーハンドですので、思い存分言いたいことを書かせていただきます。
私がハノイに赴任してきた2011年当時、非常に人気のあったコンドミニアムというと、
この2件でした。
もうしょっちゅうお客様のご案内をしておりました。
これに加えて同時期「Keangnam Hanoi Landmark Tower(カンナムハノイランドマークタワー)」がまだ建築中で、暫くして完成すると大勢の日本人と韓国人が大挙して契約を奪い合う状況になりました。
今、平成最後の2019年4月30日時点で、もっとも日本人が入居されているコンドミニアムを、以下のGoogle Mapにピン打ちしてみました。
「今が旬」と一括りに言ってしまうと、外れるアパートもありますが、概ね日本人が今目指しているコンドミニアムです。
※ピンをクリックしていただくと、そのコンドミニアムの詳細情報と、写真をクリックしていただくと、YouTube動画が動き出します。
このご紹介する全てのコンドミニアムに共通して言える特徴は、
日本人学校の巡回バスのバス亭になっている
ということです。
単身者には負けないくらい家族帯同者もたくさん契約をされているアパートです。
あともう一つ。
タイ湖東岸エリアには、全くコンドミニアムがありません。
ほぼサービスアパートで固められています。
正確には、1件そろそろ竣工Openするコンドミニアムが、Fraser Suitesの直ぐ目の前に完成しつつあります。
いくらくらいの価格で、どれだけの仕様か、まだ開陳できません。
仕様は、買ったオーナーの「好み」がそのまま反映されるので、部屋毎に違ってきます。
具体的に数人のオーナーと今接触しているところです。
オーナーとの交渉が出来次第、こちらでご紹介させていただきます。
ただ今回話題に挙げるコンドミニアム。
入れ物としてみれば、富裕層向けの分譲マンションですから全てにおいて高級仕様です。
フィットネスジム、プール、お子様向けの公園スペース、敷地内に配備した店舗等々。
ただ何に気をつけなければならないのかと言うと、
- 一部屋一部屋が買ったオーナー名義であること(部屋毎に仕様が全く異なります)
- ベトナム人オーナー自体が集合住宅に住み慣れていないということ(勝手気ままな住み方が横行する)
- 日本のような詳細な「マンション管理規約」が契約書についていないこと
- 日本のような購入オーナーで組織される「管理組合」が弱く、その定期会合のような制度がまだ定着していないこと
ここなんです。
詰まり、周りの近隣住人に迷惑を掛けるような行為をすると、「管理規約」がないので、罰則適用ができず、止められないことになります。
そもそも管理組合なる組織がないし、定期会合を開く習慣も定着していないので、問題発議とその解決をする場が無いんです。
オーナーでさえそうなんです。
ましてや、そのオーナーから借りた日本人が、
「隣のオーナーの子供がギャーギャー騒いでうるさい!」
と言われても、1階の守衛に依頼し、注意をさせることくらいしかできません。
もっと根の深い問題を言いますと、
「そもそも子供が元気に走り回る環境が少ないこのハノイの都心で、唯一エアコンの効いた広い廊下があるんだよ。
せめて廊下で遊ばせることに、なんであんた方は一々文句を付けるんだね!」
我々は買ったオーナーだよ!とこんな言い草です。
こんな回答がベトナム人住人から返ってくるんです。
ここベトナムでは、
「子供は騒ぐもの。騒がせてあげるのが当たり前」
という考え方が、まかり通っています。
しかし、この考えの中に、「ここは集合住宅で左右上下に住人がいる」という意識とそこから生まれる抑えがほとんど効いていない、というのが度々交渉をしてきた私の感想です。
なんと言いますか、着付けのやり方も分からないのに、綺麗だから着物ばかり買っている・・・
そんな状態です。
買ったオーナーから利食いの売却をいきなり宣告されるケースも多々あります。
これもコンドミニアムならではの問題です。
以下に、最近我々がよく遭遇する「コンドミニアムあるある」です。
- 契約中に突然夜、オーナーがインターホンを鳴らし「部屋をお客に見せたいのであけてくれ」とノーアポでやってくる(これはオーナーが売却したいと考える際によくやる迷惑行為です)
- 契約中に突然「アパートを売却したので後はよろしく」と事後報告を入れてくる。一応契約期間の満了までは住めるが、その後更新できるかどうかは新オーナーとの交渉次第
- 最初の1年間は静かだったが、途中となりに引越してきたベトナム人家族の騒音がうるさく(特に子供のわめき声が夜廊下に響き渡る)、子供を寝かしつけることができない
- 玄関扉を開けっぱなしにして、廊下をアウトリビング扱いにし、隣同士子供が行き来し、お酒を飲みながらドンチャン騒ぎを始める(要するに集合住宅での住み方を理解していない)
ここの1番や2番の問題などは、当社のお客様には降りかかることはありません。
全力で阻止します。
とにかくオーナーには「契約書通り」を貫いてもらいます。
しかし3番4番くらいになってくると、阻止する手立てがありません。
お客様が契約していただいております部屋のオーナーを通して、アパート管理会社に厳重注意をしてもらい抑えるか、それでもダメな場合は最悪違うアパートへ引っ越ししていただくか・・・
こんな選択になってきます。
私共は、できることならサービスアパートをご紹介したいと考えています。
しかし、最近はどんどん「VinGroup」を筆頭に、コンドミニアムの部屋数が増えてきました。
コンドミニアムの契約数も上がってきています。
サービスアパートに比べて、格段にベトナムリスクに見舞われやすいコンドミニアムに、それでも向かう理由は、
- 広さの割に安い
- 子供の遊び場がそこそこ確保されている
- 昔に比べ、コンドミニアムを契約される日本人が増えているので、緩やかなコミュニティーを作りやすい(子供さんのお友達がいるケース)
というところでしょうか。
いずれにせよ、コンドミニアムを直接かあるいは会社のスタッフの紹介などで、簡単に契約してしまうと、ビジネスライクな契約事に慣れていないベトナム人オーナーとの不毛なやりとりで、仕事に手が付けられなくなるケースは多々あります。
また、ベトナム法人の総務スタッフから頑なに、
「任せている不動産仲介業者がいるので、そこに部屋を決めてもらわないといけない」
などと言われるケース。
日本との繋がりで会社が決まっているなら話は分かりますが、指定業者がベトナムのドローカルな仲介業者だったりする場合。
なんで日系企業なのに、ベトナムローカル会社に頼まないといけないのか?
それは簡単、総務のベトナム人スタッフが動きやすいから。
そういうところに限って、紹介してくるのはほとんどコンドミニアムです。
その理由は、コンドミニアムの家賃は、個人オーナーの言い値だからごまかしやすい為。
詳しくは次の稿をご参照ください。
コンプライアンス違反を静かに仕掛けてくるベトナムローカルの不動産屋について
また、「仲介手数料無料」と宣言している仲介業者も、無償サポートの域を超えることはありません。
個人オーナーの選別から契約後の交渉まで、長く現場で実務を重ねている不動産仲介会社のサポートを受けていただく方が間違いはありません。
ご注意ください。
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はじめまして。
現在、もうすぐ竣工予定のハノイのコンドミニアム(Green Apartment)の購入を検討しております。購入後の管理及び賃借人の募集を貴社にお願いする場合、業務内容と管理委託手数料について、教えて頂けないでしょうか?
また、広さは70㎡ほどですが、家賃はどのくらい見込めるのでしょうか?
ご連絡いただけると幸甚です。
よろしくお願いいたします。 岡
岡さま
お問い合わせありがとうございます。
ハノイリビングの田口です。
このお話の続きは、プライベートの要素が大きいので、直接メールでやりとりさせていただきます。
頂いたメールアドレスに、私からご連絡致しますので暫くお待ちください。
ハノイリビング
田口