アパートに夜遅く女性を招き入れるのは御法度!?その後のお話

街中で見かけた新婚さんカップル

街中で見かけた新婚さんカップル



ハノイリビングの田口です。

先日、お客様のご案内中に見かけた、街の結婚式。
綺麗な新婦さんと、上品そうな新郎さんの素敵な笑顔に、思わず写真を撮ってしまいました。

今日は、こんな男女にとって朗報になるお話かと思います。
勿論皆さんにも直撃するお話です。

私が2011年にハノイに赴任してきて以来、何度となく耳にしてきた「不文律」があります。
それは、

「異性同士が夜遅くに同じ部屋で過ごすことは法律で禁じられている」

「異性同士」とは、もちろん外国人とベトナム人のカップルにも当てはまります。
この話を最初に聞いたとき、

「なんと・・若い国なのに、えらく硬い決まり事だな」

と思ったものです。
まあ共産圏だからこんなモンかな、そんな風に考えていました。

実際にハノイに長くおられる方から、

「ご近所にチクられて、国外追放食らったヤツもいる」

そんな話をまことしやかに聞いたこともあります。
独身の方も数多くこちらベトナムハノイに赴任してきておられます。
ベトナム人女性とのお付き合いで、日本と同じ感覚でやってしまうと、大変なことになるかもしれない・・・
そう思った私は、直ぐにブログでこの辺りのお話を書かせていただきました。

アパートにベトナム人女性を招き入れる日本人男性の話

その後、ご自宅に囲ってしまう日本の男性諸氏が後を絶たず・・・
逆にアパートに住むベトナム人女性の傍若無人な利用の仕方が、アパートとの確執を生む問題も多発し、アパートオーナーの過剰防衛を生み出す実態を、別の記事でご紹介させていただきました。

Vol.21 アパートにベトナム人異性を招き入れる際の注意点(その2)

今日はこのシリーズの「完結編」になるかも知れないお話です。

「男が傅き、女性を守る」ここベトナムは何と言っても女性が強い

「男が傅き、女性を守る」ここベトナムは何と言っても女性が強い



ある日、在留邦人のトラブル対応をメイン業務として取り組まれている方から、お問合せをいただきました。

以前の投稿記事で、私が書いた内容に、

  • ベトナムでは外国人が結婚していないのにも関わらず、ベトナム人の異性と一緒に住むことは法律で禁止されています。
  • アパートによって厳しい緩いの差はありますが、我々のような外国人がベトナム人の異性を部屋に招き入れ一泊させることも禁止されています。

とご説明させていただいておりました。
この記事をご覧頂き、次のようなご質問でした。

「ベトナムの都市伝説のようになっている、『未婚の男女が22時以降に一緒にいると違法』という話について、ときどき日本のお客様から『公式・非公式』に問合せがあるので、果たしてそれが何の法律で規定されているのか調べているんです」

そのご担当者様が調べられた中に、公安省の通達(02/2001/TT-BCA)というものがあり、その中の「宿泊施設」に対して次のような記述があるとご指摘をいただきました。
通達番号の通り、2001年に出されたものです。

「家族や夫婦でない限り、男女別々の部屋に泊めなければならない」

この一文が都市伝説の根拠となっていたことは紛れもない事実です。
しかし、問題はこのあとです。

よく調べて行くと、この次に出された公安省の新たな通達(33/2010/TT-BCA)、詰まり約10年後に更新された通達には、この記述が消えているんです。

ベトナム人はつぶらで純粋な瞳を通して、日本人を見ている

ベトナム人はつぶらで純粋な瞳を通して、日本人を見ている



そこで色々と調べてみました。
弁護士にも確認したところ、次の事実が判明しました。

2010年の公安省の通達改正より、

「家族や夫婦でない限り、男女別々の部屋に泊めなければならない」

という記述はベトナム法全てから削除された。

・・・なんと、どこの法律にも「男女のホテル宿泊の記述」が見当たらないんです。
詰まり合法的に男女の気持が合えば、同居してもお咎めが無い、と決まったことになります。
これは少なからず、外国人とのお付き合いも「右へなれ」だということです。

「シングルベッド」の歌詞のような「お泊まりのお付き合い」を規制する法律が無くなりました・・・

ただし、当たり前ですが「麻薬、賭博、売春仲介」など非合法な目的の場合はNGです。
これは公安省の通達(02/2001/TT-BCA)、(33/2010/TT-BCA)双方に記載されています。

詳しくは、次のサイトに同じ質問の答えが書かれています。
ベトナム語のサイトですが、ご紹介しておきます。

「結婚手続きを済ませていない男女が、ホテルで共に過ごすことはどうなのか?」

私がベトナムに赴任してきた時には、既にこの通達が発表されていました。
私の記事は、その当時のベトナムの法律を正しく反映していなかったということになります。

すみません、勇み足でございました。

ベトナムは今、外資の投資を呼び込みながら、大きく経済発展を遂げようとしています。
今までの共産主義の陰が色濃く残る、閉じられた保護通達を見直し、平均年齢29歳の若い民衆に合わせた政策を取り入れる試みを打ち出し始めています。

今回もそんな流れから、前時代的で窮屈な通達が一つ姿を消したことになります。

しかし・・・

「コネを効かせた鉄槌」がいつ落ちてくるか分からないお国柄であることは、重々肝に銘じていた方が良いかと思います。
全くの杞憂かもしれませんが。

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田口 庸生

田口 庸生 の紹介

初めまして、「ハノイリビング」営業担当の田口(たぐち)です。 日本より初めてベトナムのハノイに着任された日本の皆様、 愛するご家族を日本に残し、初めての「海外単身赴任」をこれから経験される皆様、 快適なハノイでの生活を満喫していただくために、皆様の「お住まい探し」から「入居後のサポート」まで一貫した「窓口対応」を請け負います。 「ベストマッチ」を合い言葉に・・・ どうぞお気軽にお問い合わせください。 お待ちしております。
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アパートに夜遅く女性を招き入れるのは御法度!?その後のお話 への2件のコメント

  1. NIHONNGOYAROO より:

    「外国人とベトナム人異性が一緒に宿泊するのは違法」は都市伝説だったのですか。?!
    私はもうベトナムに10年以上在住ですが、HCMに当初在住時には夜中12時頃に公安に踏み込まれた経験も
    あります。それは、家主が手続きをしてなかったからですが。
     しかし、ホテルでは未だに宿泊には「結婚証明書」を要求するところがあります。昨年末にHCM
    でそうでした。日系ホテルでした。
    一方で、法律を勉強しているベトナム人友人に上記の「都市伝説」を話すと、そんな法律はないとの
    ことでした。最近の話ですが。
     

    • 田口 庸生 田口 庸生 より:

      そうです、都市伝説です。
      法的には何の縛りもありません。

      ただ、ホテルによって結婚証明書を要求するのは、ホテルが勝手に根拠なく自衛手段でやっているだけです。
      ご友人が言われるように「そんな法律はない」んです。

      小金稼ぎがしたい公安が、嫌がらせで踏み込んだりされた経験が、尾ひれが付いて回っているだけだと思います。
      あと、日本人と一緒に泊まるベトナム人の若い女性が、ホテルのものを盗ったり、自宅から服を大量に持ち込み、洗濯をさせたりとめちゃなことをする子が多いので、ホテル側も厳しく対応しているんだと思います。

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