ベトナム発ビジネス情報雑誌「Access」への投稿記事をアーカイブさせていただきます。
順にバックナンバーをこちらのサイトでアップしていきます。
何を考え、どんな内容で書かせていただいているかは、こちらの稿で説明させていただいております。
ご参考ください。
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ハノイリビングの田口です。
私共に連絡をいただくお客様は、当たり前ですがベトナムでアパートやオフィスを探されている方々がほとんどです。
今日はオフィスをご契約いただいたお客様が、そのオフィスで会社設立の手続きを進める際、実際に経験した「信じられないお話」をご紹介します。
同じ時期に日系の二つの会社様が、当社を経由して、同じレンタルオフィスをご契約いただきました。
その2つの会社様は、ほぼ同じような業態の会社で、レンタルオフィスを契約した目的も全く同じ、
「会社設立手続きに必要な『会社住所』を得るため」
です。
通常のオフィス契約は、最低でも50㎡以上のスペースで、契約期間は2年以上を求められます。
しかし、駐在員事務所として少ない人数でスタートする訳ですから、内装費用など一切かけず、初期投資はなるべく抑えたいのが本音ですね。
その場合、小さなスペースを短期契約できるリーズナブルな「レンタルオフィス」が有効な選択肢になります。
「どこのレンタルオフィス?」
はいそれは・・・お話する内容から場所は「ハノイ」とだけお伝えしておきます。
業種のカテゴリーもほぼ同じその2社が、同じ会社設立という目的で、全く同じレンタルオフィスを契約された訳です。
ただ唯一異なるのは、その2社が会社設立を依頼したコンサル会社でした。
その2社が依頼されたコンサル会社、ここでは説明しやすいようにA社B社と呼ぶことにします。
A社は世界中に支店網を持つ超大手会計事務所、B社は東京本社の中堅事務所。
その規模の差は歴然としていましたが、ベトナムに進出してきたのは「中堅B社」が3年くらい早く、ベトナム語ぺらぺらの日本人担当者1人で頑張る会社でした。
会社設立の申請も、ほぼ同時に始まりました。
我々も設立に必要な書類については、何度もやっているので大体は理解しています。
先回りして必要書類をレンタルオフィス側の担当者に準備させ、その2社へ直ぐに提出できるよう段取りを済ませておきました。
そして、直ぐにAB両社の担当者から連絡があり、必要書類を送信できました。
さて、ここからです。
B社の中堅事務所の担当者からは、それからさらに2種類の追加書類の要望があり、速やかに提出できたのですが、問題は超大手会計事務所のA社担当です。
次から次へと追加書類を言ってきます。
「そんな書類、必要なのかな?」
首をひねるような、聞いたことも無い書類を「出して欲しい」とこちらに要求してきます。
それも次から次へと止まりません。
おそらく役所窓口で言われている事そのままを、伝書鳩のようにこちらに投げてきている感じです。
・・・そうこうしているうちに、B社が担当された会社の設立許可が無事下りました。
約2ヶ月くらいでしょうか。
何の難しい要求もなく、追加の書類2つを送ってからは、何の連絡もなく、気が付けば承認されていました。
まあ、これが普通の流れかと思うんです。
しかしA社の設立は未だ下りません。
依頼された会社様が心配になり、時間が掛かっている理由を聞くと、
「未だ必要書類が揃っていないから」
そんなわけありません。
今まで聞いたこともないような書類を要求され、それが出せない(出せるわけ無いんです、そんな難しい書類)ために許認可手続きが停滞している・・・
結局B社のほぼ倍近い書類を要求してきたA社は、設立に要した時間も約倍の4ヶ月という有様でした。
しかしおかしな話です。
A社とB社のコンサル担当者は、同じ役所で手続きしているんです。
会社の住所は同じですから。
役所の窓口担当者が違うことはあっても、ほぼ同業種の会社設立にここまで差ができるのはどう考えてもおかしい。
どうしてこんなことが起きるのか?
答えは簡単です。
「コンプライアンスがちがち」の世界的大手事務所の融通の効かない手続き処理と、長くベトナムハノイで設立業務を続けている中堅事務所の融通を効かせた手続き処理
この違いです。
この一言以外に、説明できません。
「どれだけ役所窓口の担当者と、今までやり取りを重ねているか」
手続きをスムーズに進めることのできるコンサルが優秀なんです。
企業規模やネームバリューなど、こちらベトナムでは関係ありません。
「皆様が会社設立を検討されるエリアで、何年実務を続けているか」
コンサルさんにストレートに聞けば良いんです。
どれだけ大手コンサルでも、担当する人が1年未満の初心者マークであれば、同じです。
今回のような珍事が起きます。
コンサル選びはまずここを抑えて下さい。
もしいいコンサルをご存知なければ、当社までお尋ね下さい。
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