ハノイリビングの田口です。
はい、犬肉・・・
ベトナムでは好きな人はとことん好きです。
下は小学生の子供から、上はお年寄りまで。
我が社のキーマン、マダムHuyenさんの息子さんはまだ小学校低学年ですが、犬肉を見ると涎が出てくるそうです。
私は以前、スタッフに無理矢理連れて行かれて場末の犬肉専門店で生まれて初めて獣肉である犬を食しましたが・・・
とても美味しいとは思えませんでした。
そりゃそうですよ。
外国人旅行者が身の毛もよだつ様々な料理を特集している、米国のオンラインメディア「ビジネスインサイダー」が発表した「世界のゲテモノ料理特選」に、ベトナムの犬肉が見事に選ばれるくらいです。
インドネシアのコブラ料理、カンボジアのクモ料理、サウジアラビアのトカゲ料理などといっしょに名を連ねているとのこと。
「牛や豚、鳥肉などがあるのに、何も好きこのんで犬を食べなくても」
どうも犬は悪い物を浄化するという言い伝えがあるらしく、月末にその月が「不幸続き」ならば、皆で犬を食し、悪い憑きものを追い払い、来月に備えるというんです。
「ついていない上に犬の肉を口に入れなけりゃならんって、泣きっ面に蜂だろう」
我々日本人は一様にそう考えてしまいます。
ところが・・・この冒頭の写真にある犬肉、それほどクセなく食べることができたんです。
意外と上手い・・・
鼻をつまんでかみ切るなどということはせずとも、充分胃袋に流し込めるクオリティでした。
ベトナムのコアな情報を知り尽くしたある人から紹介していただいたお店、ビアホイでした。
ご参考までにお知らせしておきます。
ベトナムを極める予定の方、チャレンジしてみますか。
さて、今日のタイトルは「究極のサービス業」。
と言ってもあまり真剣に受けて頂くと恐縮です。
軽いギャグのような、冗談のような話ですので、軽く流して斜め読んでください。
一撃で終わる話です。
ネタの提供者は、やっぱり「ベテラン新人、山ちゃん」。
相変わらずの「ギャグプレゼンター」ぶりを発揮してくれています。
もうご存知の方も多いかも知れませんが、ある雑誌に既にカミングアウトしております。
ベトナム在住者向け生活情報誌「L.I.V」の不動産情報ページにその勇姿をこっそり披露しています。
山ちゃんすまん。
よりによってこの写真は無いわな(笑)
次号からもうちょっと男前の写真に変えてもらいますね。
その山ちゃんと最近よく交わす会話は、「効率の良いベトナム投資」のこと。
要は「何が儲かるのか」、このテーマをご飯を食べながらギャグ混じりであーだこーだと話すんです。
「何が儲かるのか」
そんなもん決まっていますね。
日本で培った揺るぎない技術(ノウハウ)を、ベトナム人スタッフに根気よく伝授し、日本人のようにお客様に提案できるようにすれば、儲かります。
どんな業種でも、日本クオリティをベトナム人スタッフから発信することができれば、利益など後から勝手についてくる。
問題は「ベトナム人の教育」です。
特に我々のようなサービス業は、スタッフの気配りのきめ細かさで勝敗が決する分野です。
サービスが根付いていないここベトナムで、サービスを理解させることがどれほど難しいか。
これが簡単にできれば苦労はしません。
で、「究極のサービス業」の話です。
山ちゃんのお知り合いで、長くベトナムハノイで仕事をする独身の日本人がおられます。
お名前を仮にAさんとします。
そのAさん、オフショアのお仕事で、たくさんのベトナム人をたった一人でマネジメントされています。
ストレスが溜まる日本人独身管理者にとって、唯一の息抜きは、綺麗なベトナム人女性とのふれあい、語らいとなるのは致し方の無いことです。
その独身のAさん、将来を誓い合った綺麗なベトナム人伴侶をお持ちです。
休みの日は必ず落ち合い語らい合う、その美人伴侶さんが有る日妹さんを連れてきたそうです。
それまで何度か会話の中に出てきた妹さんです。
「どんな感じの子なんだろう?」
伴侶さんの後ろに影のようにくっついて登場した妹さん。
Aさんは好奇心を抑えつつ、妹さんをのぞき込もうとしますが、しかし顔が見えません。
ずっとうつむいているからです。
初顔合わせ、近い将来義理の妹ちゃんになるはずのそのお相手は、随分と恥ずかしがり屋さんだな・・・
そう思い、こちらを見つめてくれるまでしばらく待つことに。
やっとの事で顔を上げてくれた時・・・Aさんの第一印象は、
「暗い・・・」
後で伴侶さんにそのことを話すと、オウム返しに、
「そう、今まで会った人全員から言われる」
普通、初めて会ってすぐ「その人となりが分かる」などというものでも無いはず。
時間を掛けて対話を重ねて行くうちに感じてくるものが、人の性格というものかと思いますが、会った瞬間「暗い」と感じさせるその妹さんの雰囲気もどうなんだろう・・・
「暗さ」がカビのように体全身にまとわり付いているような感じ。
小さい時分から今日に至るまで、ずーっと「カビ暗さ」と共に生きてきた妹さん。
そこまで行くと、さすがに暗さも筋金入りです。
「厄除けのお祓いでも行ってくるかい(笑)」
沈みがちなその場を盛り上げる為に、Aさんは軽く冗談を飛ばしたつもりだったのですが、またオウム返しに、
「はい、もう行ってきました」
伴侶さんの下からのぞき込むように訴えかける目線が、Aさんを捉えます。
何やら嫌な予感を覚えたAさんは、
「えっ厄除けに行った?・・・で、何て言われたの?」
占いで意外と大事なことを決めるベトナム人の習慣をAさんは心得ているので、何とか驚きを隠しながら伴侶さんに聞き返すと、
「占いの先生が、名前を変えた方が良いって・・・」
病気がちな子供の名前を「健太郎」などと改名する話は日本でも聞いたことがありますが、暗い性格だから「明子」に変えました、などという話は聞いたことがありません。
根暗改良には、その人の心に届く何かを施し、希望を持たせることが大事であって、名前を変えてもしょーがないことです。
Aさんは腕組みして暫く考えたそうです。
どう考えてもその短絡的な占い師の忠告を、笑い飛ばすトークは無いものかと。
途中伴侶さんの顔を一瞥すると、目が真剣です。
そして意を決したように切り出してきました。
「故郷に妹と戻って、彼女の名前を変えに行きたいんだけど・・・」
・
・
・
その後、山ちゃんはAさんといつものように食事をします。
「そして、どうなったの?」
話の続きが聞きたくて、山ちゃんがけしかけると、Aさんはボソっと、
「占い師へのアドバイス料と故郷での名義変更手続き料を払って欲しいって言われた。3,000,000VND(約15,000円)だってさ」
近いうちに家族になる姉妹の為、彼女達が気の済むようにしてあげればいい。
そう割り切るAさんとすれば別段高いとも思わない金額だと。
「あの2人、妹の改名手続きを済ませてこの前ハノイに戻ってきたよ。いっしょに占い師のところに付き合わされた」
憮然としてAさんがつぶやきます。
その時の光景を象徴するようなAさんの表情に、山ちゃんが更にその先を促します。
「で、妹さんは明るくなったの(笑)」
Aさんは片頬をゆがめながらにやりと笑い、
「占い師がね、『明るくなったんじゃないですか』だってさ」
2人で部屋が揺れるほど大笑いしたそうです。
この話をオフィスで聞いた私は、
「山ちゃん、アパートの守衛のおっさん説き伏せて占いサービスでも始めようか」
「神のお告げサービス」に必要な経費は、おっさんのアルバイト料と、薄暗い路地裏の一戸建ての家賃のみ。
当たればボロ儲け、まさに「究極のサービス業」となります。
「そんなうまい話があるわけ無いし・・・」という危惧をひっくり返すほどベトナム人の「占い頼み」は果てしなく凄まじい。
引っ越し、結婚、新築、開業・・・何かに付けてその「良日」を決めるのは、アホみたいですが占いの先生の一言です。
臨機応変が通りにくい世界。
振り回されるのは占いにさほど縁が無い我々外国人です。
占い師に任せて性格が改善されるサービスが確立出来たなら、間違い無く億万長者になれるでしょう。
・・・確立出来るかい、そんなもん。
人の性格は人間様の意識の領域じゃ。
ベトナム人の皆様。
神頼みをする前に、まずお国の文化に従って月末犬肉を食べて悪い物を浄化しましょう。
「決行日」など占い師に決めてもらったところで気休めです。
結果が出ないのは「日程」のせいではなく、あなた方のやり方が悪かっただけのこと、これは万国共通の考え方です。
・・・聞く耳など持たないでしょうね。
大きなお世話でございました(笑)。
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