ハノイリビングの田口です。
最近、「ベテラン新人、山ちゃん」が快調にブログネタを提供してくれています。
本来「ネタになる男」です。
普通に話をしていても、会話の中から爆笑ネタがポンポン飛び出します。
今日もそんなお話しをご紹介します。
聞いているこちら側は笑い話ですが・・・当の本人には大層迷惑なトラブルだったようです。
ひょっとしたら、明日は皆さんの身に降りかかるかもしれません。
まあ、聞いて下さい。
最近Kim Maに引っ越してきた山ちゃん。
会社から歩いて5分ほどのサービスアパートに住んでいます。
何せ急ぎの引っ越しだった為、ちょうど良い加減のアパートが見つかりませんでした。
そこそこ新しめのサービスアパートを会社近くの「Kim Ma」で無理矢理交渉し、取りいそぎチェックインしてもらいました。
体はビッグサイズの山ちゃんです。
狭いStudioタイプに巨体を押し込むような住まいにちょっと申し訳ない感じですが、希望するサービスアパートに空きが出てくるまでの辛抱と割り切ってもらっています。
チェックイン直後のある日の夜。
夜中に物凄い地鳴りがして飛び起きたそうです。
ベッドルームの外でなんとも言えない、地響きを伴ううなり声が聞こえる・・・
慌てて外に飛び出ると、ちょうど山ちゃんの寝室の壁を挟んで反対側の廊下に、守衛のおっちゃんが簡易ベッドを出して大いびきで爆睡している・・・
山ちゃんのベッドと守衛のおっちゃんの簡易ベッドは、壁を挟んでいるとは言え、恋人が見つめ合って、いちゃいちゃしながら囁き合うくらいの至近距離。
壁がぺらぺらなのはこのアパートに限ったわけではない、「ベトナムあるある」です。
「守衛のいびきがうるさい」
「守衛が毎晩酔っ払って歌を歌う、止めてくれ」
この手のクレームは結構な頻度でいただきますが、対応に少々時間が必要です。
守衛のおっちゃんに規律正しい守衛活動をさせないといけません。
しかし、年配のおっちゃんの長年体に染み付いた生活習慣など、そう簡単に改善されることはありませんね。
お客様からのクレームが収まらない場合、
「守衛チェンジ」
の手を取ります。
山ちゃん、マダムHuyenさんから𠮟ってもらいますので、もうちょっと待ってね。
入居直後からいきなり先制パンチを浴びた山ちゃんですが、トラブル続きであと2つ・・・ございます。
一つは可愛いヤツ、残りはノックアウト寸前のえげつないヤツです。
まず可愛いヤツ。
アパートの1階住戸は、窓が小さく、条件が悪い為に「家賃が安い」。
山ちゃん曰く、
「Wallビューだな」
となります。
逆に1階で便利なのは、同じフロアに洗濯機、乾燥機があるのでその場合、空いている時は「使いたい放題」となります。
もちろん週3回のハウスキーピングサービスがついていますので、通常は掃除のお姉さん(おばちゃん)が洗濯をしてくれます。
ある日、仕事の途中で忘れ物を思い出しアパートへ戻った山ちゃんは、ランドリールームで洗濯をしている守衛のおっちゃんを見かけます。
なぜかハウスキーパーさんは一人もおらず・・・
良くみると、おっちゃんが手に持っているのは、山ちゃんのパンツ・・・
「なんじゃい、お前が洗っとるんかい!」
間違ってもベトナム人のおっさんに、自分の下着など触ってもらいたくない。
げんなりする気持はよく分かる。
しかし・・・
ここからが腹が立つポイントなのですが、それからというもの、何かに付けておっちゃんが山ちゃんに「上から目線」になるのだと。
「おい、お前のバイク外に出しといてやったよ」
まるで、「俺がお前のパンツ洗ってやってるんだからよ」と言わんばかりに。
「俺はおっさんに洗ってくれと頼んだ覚えはないわ!」
いくら叫んでも、ここはベトナム。
偉そうにされる意味がわかりませんが。
しかしこんなの日常茶飯事です。
誰が洗おうが、綺麗になって帰ってきてくれれば良しとしないとね。
先日週末に宅配ピザを注文した山ちゃん。
なかなか来ないのでイライラしていた時、外で守衛のおっちゃんの怒鳴り声が聞こえる。
何事かと外に出てみると、宅配ピザの配達員を怒鳴り散らして追い払おうとしてる??
「おい、おっさん、俺が注文したピザだよ!」
おっさん曰く、
「1階にいる俺は注文などしていない」
1階にいる住人山ちゃんをどうもお客様と思っていないのか。
「ああ、そういえば1階にはお前もいたか」
そんなトロンとした目で見つめられてもね・・・
おっちゃん、俺を友達だと思ってるんじゃない?
最後にえげつないヤツ、行きます。
はい、確かに予兆はあったんです。
トイレを流しても流れが悪い。
流した後、何とも言えない変な音がする・・・
こわい、一番何も起きて欲しくないところです、トイレは。
しかし、とうとう起きてしまいました。
日曜日の昼過ぎ、山ちゃんがゴルフから帰ってくると、1階の自分の部屋の玄関扉が開いている。
何事かと中を覗くと、守衛のおっちゃんと目が合いました。
おっちゃんの指さす先には・・・
トイレ一面汚水が溢れかえっています。
便器から逆流したと思われる汚水、その臭いたるや鼻がもげるかと。
おまけにワーカーが部屋にいて、臭いをモノともせず、台所のタイル床にドリルで穴をあけようとしている。
「おい、トイレ詰まりでなんで台所に穴をあけるんだ」
たまりかねて側に居た受付の女の子に状況を聞くと、鼻を押さえながら、
「あなたのトイレが今、ビッグプロブレムです・・・」
わかっとるわい、そんなこと。
山ちゃん曰く、まさに惨劇。
すると、守衛のおっちゃんが山ちゃんに鍵を差しだしました。
「お前は今日から3階へ移れ、シャワーを使わしてやる」
おっさんの意味の分からん上から目線に、怒る気力も無く手回り品を持って3階へ。
お湯タンクのスイッチをオンにして、待つこと1時間。
なかなか消えない鼻にまとわりつく悪臭を振り払うように、バスルームへ。
・・・お湯が出ない・・・
温度切り替え調整弁をいくらMAXにしても、温くもなくほぼ水。
たまりかねておっさんを呼んで来て見てもらうと、
「お湯は出ている、大丈夫」
アホか、どこがお湯やねん・・・
下腹に力を入れ、歯を食いしばって冷水シャワーを浴びた山ちゃん。
いくらオーナーに協力する当社の社員とはいえ、これはさすがにひどい。
クレーム担当のTinh(ティン)ちゃんがアパートオーナーに噛みついた結果、
- 暫くは1階の家賃で3階を使えること
- 衣服についた汚臭を消すためにクリーニング代を100ドル分出す
- もし1階が嫌なら3階へ移動してもいいけど、本来はプラス400ドルのところ300ドルアップでOK
という交渉結果、オーナーに負担していただきます。
Tinhちゃん、プラス300ドルなら確実に他のアパートへ移ります。
ありがとう。
しかし、築浅アパートの今回の惨劇。
なんでこんな老朽化したボロアパートのようなお粗末な現象が起きるのか。
よくよく考えると、築は浅くても、元々建っていたアパートの上物を改築したものがハノイには多いんです。
更地の状態から新築したアパートなんて、ほとんどありません。
ということは、建物部分だけ新築でも地中の汚水管や上水管はそのまま利用し、繋げるだけ。
地中管のくたびれ具合によっては、今回のような事が起きてしまいます。
貧乏くじを引いてしまったな、山ちゃん。
申し訳ない。
しかし、体を張ってブログネタを提供してくれる、その姿勢に感謝します。
次、期待しています。
以上、新しくても侮れない「ベトナムアパート事情」のご紹介でした。
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