ハノイリビングの田口です。
今日は我が社の「New Face」をご紹介します。
私の相棒「Mac Book Pro」の左隣に座るのは、今試用期間中の橘(たちばな)君です。
御年31歳、独身です。
その向こうはTinh(ティン)ちゃん。
彼女は8ヶ月前に入社してきました。
御年24歳、独身です。
Tinhちゃんは大学を卒業し、初めての社会人勤務が「ハノイリビング」というフレッシュOLさん。
しかし今では我が社に無くてはならない貴重な戦力に成長してくれています。
お客様のご案内に初めてTinhちゃんを連れて行った時、ご紹介アパートが「見つからない事件」が起きたときはどうなることかと思いましたが・・・
持ち前の勉強熱心さと愛嬌で先輩社員のHongちゃんとマダムHuyenさんに、信頼されて仕事を任せてもらえるようになりました。
Tinhちゃんのご紹介はまた後日、たっぷりと皆様に開陳させていただきます。
さて、現地採用枠を這い上がってきた橘(たちばな)君。
フルネームは、
橘 庸介(たちばな ようすけ)。
「Gメン75の夏木 陽介と同じ名前か・・」
とっさに履歴書を見たとき、庸介を陽介と勘違いし、頭に浮かんだのは「クールな男、夏木陽介」でした。
・・・いや、違います。庸介です。
「庸介、おおっ、何と俺の名前と同じ文字やないか!」
私のフルネームは、田口 庸生(たぐち つねお)です。
その「庸」の意味は「恒久かつ不変」、「中庸」の「庸」です。
「庸」を「常(つね)」と呼ばせた祖母の英知には感嘆します。
そしてそういう生き方をしろと「庸生(つねお)」と命名してくれました。
私が尊敬する祖母が私に名付けた「庸」という珍しい字を同じく持つ人でした。
驚くべきことはこれだけではありません。
なんと橘君の誕生日は10月5日・・・
「なに!俺の誕生日と同じやないか〜!?」
びっくりしました。
運命のいたずらでしょうか、神様の巡り合わせでしょうか。
私は同じ誕生日の人にお目に掛かることなど、生まれて初めてです。
彼と初めて会ったのは、竹之内さん率いる最強の人財派遣会社「HR-Link.Vietnam」の会議室です。
私はハノイ、橘君は日本の自宅。
初回なので当然「Skype面談」。パソコン画面を通してです。
第一印象は、
「口数の少ないやっちゃな〜」
です。
最初名前の漢字と生年月日で盛り上がりましたが、後は淡々と面談が進みます。
ゆっくり考えて、静かに言葉を刻む。
ベラベラと口数多く質問をまくし立てることは無く、訥々とではありますが聞きたいことだけ質問するという対話のやり方です。
パソコン越しだったので、なかなか彼の表情を完璧に読み取ることは難しかったのですが、やる気は十分読み取れました。
静かに燃える男のようです。
「最後に何か聞きたいことはありますか」
長いSkype面談の後、私がパソコンの前で難しい顔をしている橘君に向かって話しかけました。
質問はほぼ出尽くしたのか、しばらく下を向いて考えてから、
「仕事中はどんな服を着ればいいんですか」
非常に足元を見据えた質問です。
足元過ぎて、ずっこけそうになりました。
私はスーツが大嫌いです。
かれこれ、日本で30年間着続けてきました。
もう、No Thank youです。
ましてや、ほぼ9ヶ月ほど多湿な夏が続くここハノイで、しかもご案内で終日タクシーに乗ったり降りたりしなければならない仕事ですから、ズボンがピシッと折り目正しく美しいのはクリーニング初日くらい・・・非常に扱いづらい訳です。
生地のしっかりしたチノパンツにノータイの半袖シャツ、靴は革靴。
これがハノイリビングの制服であることを話すと、眼鏡の奥の真剣な眼差しはそのまま、口だけで笑みを作る橘君でした。
不思議な雰囲気の男です。
しかし、誠実そうな人柄に、私の頭の中では「採用」です。
竹之内さんにきちっとセッティングしていただいたSkype面談でしたが、これが直接の面談でも、正直その方が本当に出来るのかどうかは、数ヶ月働いてもらわないと判断などできないと、私は考えています。
誠実に前向きに仕事に取り組んでくれる人ならそれでいい。
Skype面談ですが、この素養だけでも感じ取れたことは大変価値のあることだと思います。
竹之内さんには本当に感謝です。
会社に戻り、スタッフの皆に橘君の話をしました。
「たちばなって何?」
Hongちゃんが聞いてきます。
どうも「たちばな」と言いにくいようです。
なんか言いやすい「ニックネーム」を探しているようです。
「たちばなって花の名前やで」
と説明すると、
「じゃあ、『花ちゃん』でいいね」
3人のローカルスタッフがニッコリ笑って頷きました。
速攻で橘君のニックネームが決定してしまいました。
橘君は海外生活が長いようです。
「得意なことは?」と聞くと、
「スペイン語を話せます」
スペインに語学留学をし、その後スペイン語圏のメキシコにある日系企業に通訳として5年間在籍します。
勿論英語も話せます。
メキシコからハワイを飛び越えハノイに転職です。
変わったヤツです。
私達の仕事は、奇抜なことをやるのではなく、ただただお客様へ早く、正確な情報を、分かり易く伝えることです。
伝え方にはその人の個性が出て来ます。
どんな方法でもいいんです。
お客様から
「有り難うございます、助かりました」
と言ってもらえればそれでOKです。
まだちょっと固いですかね・・・
慣れていないことももちろんあります。
ここはじっくりとお付き合いをさせていただこうと思います。
橘君が入って間無しの時、お客様からのお問合せ電話が鳴りました。
まだ電話に出たことのなかった彼に、
「花ちゃん、取れ!」
彼がとっさに受話器を取り、少しやりとりをする中で、Hongちゃんが彼の間違いを訂正し、目の前で小声でアドバイスをしました。
一瞬固まった橘君は、即座に、
「ただいま入って来ました情報ですが・・・」
花ちゃん、うちは報道番組屋さんと違うで〜
まあ、面白いので良しとします(笑)。
今は多少棒読みトークですが、もう少しすれば、彼なりに修正してくることと思います。
以前いた、かっちかちの深田君には、もずく酢を飲むよう業務命令を出しましたが、「花ちゃん」は大丈夫だと思います。
ハノイリビングのNew Face、橘(たちばな)君。
これから皆様の耳に、彼の多少緊張気味の声が届き出すことと思います。
私と一緒に二人三脚で日本のお客様に当たらせていただきます。
どうぞこれからもよろしくお願いします。
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