ハノイリビングの田口です。
さて、日曜日です。
先週の日曜日は「LOTTE CENTER HANOI」38階にあるBarラウンジ「The Lounge Sky」について書かせていただきました。
あっという間の1週間です。
今日は冒頭の画像にもあります「転送コム(tenso.com)」という会社のサービスについてご紹介します。
何のサービスなのか。
結論から良いますと、
「日本で普通にアクセスしていたAmazonや楽天、Yahooショッピング、東急ハンズなどのWebサイトでネットショッピングした商品を、一度日本の自宅に届けることなく直接ベトナムまで転送してくれるサービスです。」
最初聞いた時、耳を疑いました。
「それができたら苦労はしないよ」
今私はiPadでダウンロードできる電子書籍のみ読んでいますが、大好きな司馬遼太郎さんの本などは電子版になっていないので読めません。
どうしても読みたい本は、帰国のタイミングで買うしかありませんでした。
しかし定期的に日本へ帰国できる人は良いですが、会社の規定で半年に1回分しか帰国旅費が出ない方が大半だと思いますので、
「どうしても欲しい、しかし日本でしか売ってないのよ」
とぼやきながら半年間帰国のタイミングを待たなければなりません。
まあ親兄弟や親戚友人に郵送を頼めないこともありませんが、欲しいものを伝える手間やかかる費用を負担してもらうのも気を使う話です。
「ここはベトナムなんだから、仕方がないか」
・・・と私は思っていました。
しかし、探せばあるもんですね。
便利なサービスがあるんです。
日本でネットショッピングした商品をベトナムのアパートまで送り届けてくれるんです。
郵便局のEMS(国際スピード郵便)を利用したデリバリーサービスです。
とっくにご存じの方も多いかと思います。
必要に迫られた方から気がついていくようなサービスです。
個人だけではなく、企業として契約しているケースもあります。
「今更何を言ってるの」
そんな声が聞こえてきそうです。
もう何年も前から始まっていたシステムだそうです。
「転送コム」のサイトでも紹介されていますが、一番取扱の多い転送商品ランキングは、
- 服・ファッション系
- 書籍・DVD
- 化粧品
- 健康食品(日本で毎日摂取していたサプリメントなど)
- ゲームソフト
だそうです。
海外だから、あまりほいほい買い物をしてしまうと後々引っ越しの時に大変になります。
しかし、「お子様のランドセル」や「お弁当箱」、あと「幼稚園などで使う上履き」や「水筒」などが壊れたり穴が空いたりした場合、同じ代用品はベトナムには売っていないとよく聞きます。
もうこうなると必須アイテムですから「どんな手段を使ってもいいから」手に入れないといけません。
あと、奥様方が使う基礎化粧品なども、肌に合わないものは使えませんね。
また、以前ある男性の赴任者様からは「電子辞書」を頼まれました。
ハノイに赴任し、まだ英語も覚束ない場合、懐の電子辞書があればローカルスタッフとコミュニケーションの時にも便利です。
もちろんネットショッピングで購入された「電子辞書」を私の日本の自宅住所まで送っていただき、私が日本に帰国した際にハンドキャリーでハノイに持ち込み手渡しするというやり方でお渡ししました。
今回の「転送コム」のサービスをもし知っていれば直接購入することができたはずです。
私のお客様で「転送コムのパワーユーザー様」がおられます。
「転送コム」のホームページに分かり易くサービス内容は記載されていますが、その方から直接聞いた内容も合わせて今回の稿でまとめておきます。
ご紹介する内容は、以下の3点です。
- サービス利用のための手続きの流れ
- 「転送コム(tenso.com)の利用料金と発送条件について
- 海外発送できない「禁制品」について(一般の海外とベトナムの場合)
では順に説明させていただきます。
流れは次のようにお考え下さい。
- 「転送コム」のホームページからまず無料会員登録をします。
※会員基本情報入力の「現在お住まいの住所」は私は「ハノイリビング」の会社住所を入れました。「不在通知」の制度がここハノイは確立していないだろうと思うからです。 - 会員登録中に支払方法を聞かれます。「クレジットカード決済」か「PayPal決済」のいずれかから選択しなければなりません。
- 会員登録が終わると「転送アドレス」がメールで送られてきます。このアドレスは通販サイトで買い物をしたときに転送先欄に入れる住所です。
- 通販サイトで買い物をし転送コムのサービスを初めて受ける際、本人確認の為の書類をスキャンして送らないといけません。
基本的に海外赴任者はパスポートの顔写真が写っているページを送れば良いようです。
「転送アドレス」を取得し、本人確認の書類を送ればサービスは直ぐに利用できます。
簡単ですね。
買い物をして、どのタイミングで「転送コム」の手続き料を支払うかというと、
ネットで注文した商品が「転送コム」の日本の倉庫に届いた段階で「転送コム」のカスタマーサポートから請求書が届きます。
「転送コム」が着金の確認をしてから商品をEMSで海外発送するという流れです。
従いまして「元払い」が大前提で、送り先での着払いはできません。
さて、料金です。
詳しくはホームページのご利用料金一覧に詳しく料金テーブルが載っています。
海外発送サービスの利用料金は「転送コムの手数料と国際配送料」の合計金額のみとなります。
しかし、ベトナムの場合はそれにプラス商品価格の20%の関税がかかるようです。
関税がかかり始めるラインがあるようなのですが、今のところまだ分かっていません。
通常転送料金は以下のように考えておけば間違い無いかと思います。
「転送コムの転送手数料」+「EMSの国際発送料」+「ベトナム通関時の関税(購入価格の約20%)」
まず、「転送コムの転送手数料」は商品の重量で額が変わります。
具体的な重量に応じた価格テーブルは、
- 1.0kg 以内 490円
- 1.0~3.0kg 以内 980円
- 3.0~5.0kg 以内 1,580円
- 5.0~10.0kg 以内 1,980円
- 10.0~20.0kg 以内 2,980円
- 20.0~30.0kg 以内 3,980円
となります。(転送コムサイトより参照)
「EMSの国際発送料」は、重量と地域への距離により細かくテーブルが決められています。
- 「アジア」
- 「オセアニア・北米・中米・中近東」
- 「ヨーロッパ」
- 「南米・アフリカ」
アジアが一番安いようです。
やはり日本から近いからですね。
もちろんベトナムはアジアです。
ここに料金テーブルを全て掲載できません。
余りにテーブルが多過ぎるからです。
ホームページのご利用料金一覧を参照して下さい。
アジア向け(ベトナム向け)で一番安い料金は、
0.3kg以内で900円
からです。
また、ベトナム向け郵便の重量の上限は30kgまでと定められています。
一番高くて、
30kg以内で26.200円
という料金になります。
次にEMS(国際スピード郵便)を使ったデリバリーサービスですので、取り扱いできる梱包条件(発送可能な重量と大きさ)が国ごとに厳密に決められています。
ベトナムの場合、
- 重量:30kgまで
- 長さ(再長辺):1.5メートル以内
- 長さと横周(胴回り)の合計:3.0メートル以内
という基準です。
この規格外の大きさの荷物は発送出来ません。
30Kgまでの重量のもので、組み立て式のものを選び、上記の長さ規定に抵触しないようになるべくコンパクトに梱包すれば送ることができるということです。
例えば、1つの荷物で2万円、7kgのモノをベトナムハノイに送る場合その料金は、
「転送コムの転送手数料:1.980円」+「EMSの国際発送料:7.800円」+「ベトナムの関税 購買価格の20%:4.000円」 =13.780円
という計算になります。
やはり当たり前ですが「重量のかかるモノ」は高くなります。
「おまとめ梱包」というシステムもあります。
細かいいろんな種類のものをまとめて一つの梱包にして送るやり方です。
この方法を取るケースが多くなると思います。
書籍1冊だけでは勿体ないですね。
ただ、おまとめ梱包が利用できない場合もありますのでご注意下さい。
詳しくはリンク先にてご確認ください。
ベトナムの関税は、「転送コム」へ支払うのではなく、後で関税がかかった場合にベトナム側へ支払います。
関税の支払い通知は、通関側から連絡が入ります。
所定の書類(ベトナム語の書類です)に記入をし、支払うことになります。
私共のお客様でこのサービスを使い、ネットで「こたつセット」を購入され、ハノイに転送してもらった方がいます。
木枠部分と布団ですから結構かさばりますが、問題なかったそうです。
しかし引っかかるときは、やはり引っかかります。
ちょっとでも「あやしい」と通関に判断された場合、書類が送られてきます。
勿論ベトナム語で書かれているのですが、その内容は、
- この品物を責任を持って引き取る者は誰か
- 梱包内容の具体的な説明
1枚ものの用紙です。
私の知っているパワーユーザーさんは、会社のスタッフに見せて記入してもらい、対応してもらって問題無かったそうです。
今回の「転送コム」のサービスを使うに辺り、万国共通で発送できないもの、そしてベトナム政府が特定している送れないものがきちんと決められています。
以下にその内容をご紹介します。
- 火薬類
- 高圧ガス(スプレー缶やカセットコンロ用ガスなどが身近なものですね)
- 引火性液体(ジッポライター、ライター用燃料、香水、マニキュア、ペイント類、塗料など)
- 可燃性物質類(マッチ、ライター、炭など)
- 酸化性物質類(漂白剤、ヘアカラーなど)
- 毒物類(加熱蒸散殺虫剤・・バルサンのことですね、農薬)
- 放射性物質(これはあまり私達には関係無いかと思います)
- 腐食性物質(液体バッテリー、水銀・・寒暖計などは抵触します)
- その他(磁石、生もの、生きた動物、植物、宝石、麻薬、わいせつな物品、切手および収入印紙など)
これは世界共通に持ち込めないものですね。
これに加えてベトナム独自の禁制品があります。
ちょっとたくさんありますが、敢えて全て上げておきます。
- いもの木
- かん詰
- きんま、びんろうじゅ等
- たばこ
- はちみつ等
- 塩漬け物
- 危険な医薬品
- 貴重品
- 銀行券製造用の装置等
- 骨等
- 種子(すいかの種子、はしばみの実)
- 植物等
- 生きた動物
- 中古の物品(中古の衣類 (贈物を除く)、毛布、蚊帳、靴、サンダル、電気製品、冷蔵庫、家電機器、医療器具、家具、室内装飾品その他の日用品)
- 伝染病に汚染された物品
- 反乱を扇動するフィルム、セルロイド、文書
- 秘密インキ暗号等
- 微生物、ビールス
- 武器、弾薬、爆発物
- 麻薬、有毒物
- 無線機
- 野菜
- 郵便切手(未使用の郵便切手)
- 卵(鶏、あひる、魚及びかにの卵)
- いんげん
- 各種の商品(商業上の目的により発送されるすべての種類の商品価値を有する物品は、名あて国の関係当局(Ministere du commerce exterieur)の許可がある場合に限り許される。)
- 乾燥いも
- 乾燥肉、塩漬けの肉
- 干し魚、干しいか
- 個人用物品(非商業目的により発送される個人用物品について、内容品が各郵便物ごとに50米ドルを超える場合には、課税の対象となり、また名あて国の関係当局(Ministry of Health)が要求する場合には、輸入許可証が必要になる。)
- 植物
- 茶
- 濃縮脂肪
- 文化的な物品
- 麻薬、微生物
- 郵便切手
- 落花生
- 猟銃
細かい種や食料に対して、何故だか厳しく水際規制をしています。
極端なものばかりですが、間違えやすいのは、
中古の物品
ですね。
これは以前佐々木さんも日本から送ってきたものが中古が理由で歩留まりし、通関とやり合った経験を書かれています。
偽札製造器や暗号を作るようなインクなど持って行きたくても無理です。
普通に私達が必要になるもので、新しい買い物をしている分には大丈夫なのかと思います。
世界中に散らばって活躍している日本人にとって、祖国日本の品物がやはり何よりも安心できるものであることに違いはありません。
郷に入れば郷に従い過ぎても疲れます。
全てベトナムのものでは代用できないことは分かっていますので、こういうサービスを通して日本の商品と軽く繋がっておくこともいざというとき役に立ちます。
是非、参考にしてください。
◆少しでも皆様のお役に立てれば嬉しいです。
↓ 1クリックよろしくです!
にほんブログ村