Vol.4 「最初が肝心」は特にベトナムでは本当に肝心な話

ベトナムで渋く発刊されているビジネス情報月刊誌「Access」

ベトナムで渋く発刊されているビジネス情報月刊誌「Access」



ベトナム発ビジネス情報雑誌「Access」への投稿記事をアーカイブさせていただきます。
順にバックナンバーをこちらのサイトでアップしていきます。
何を考え、どんな内容で書かせていただいているかは、こちらの稿で説明させていただいております。
ご参考ください。

なお、他のバックナンバーをご覧になりたい場合は、次のリンク先をご確認ください。

Access投稿記事バックナンバー一覧

▼▼▼
ハノイリビングの田口です。

今日お話しするお客様は実在します。
本当にこんなお客様がおられたんです。
まあ聞いて下さい。

ある富裕層オーナーが持つコンドミニアムを、弊社のお客様が賃貸契約をされました。
ハノイでも有名な高層が自慢の近代的なアパートメントです。

その日お客様は御家族揃ってハノイに到着され、その足で契約済みのそのアパートへ、直接チェックインされる手筈となっていました。
私達はお客様より一足先にオーナーが待つアパートに到着し、オーナーと一緒にチェックインに向けた準備をしておりました。

今回貸し主となっていただくオーナーさん。
その有名アパートに3件部屋を持っておられる、絵に描いたような超富裕ベトナム人です。
ご夫婦揃ってビジネスを成功させた、まさに筋金入りの実力者です。

保有アパート3件の内2件は、現在韓国人に賃貸中とのこと。
初めて日本人を自分のアパートに迎え入れるとあって、その親日派のオーナーは今回の賃貸契約をとても喜んでくれました。

「日本は礼儀礼節のしっかりとした国。粗相があってはならぬ」

そう考えた真面目なオーナーは、ご夫婦だけに留まらず、ご主人側のご両親まで来ていただき、初めて会う日本人に礼儀を尽くすべく、背筋をピンと伸ばして日本人の到着を待っておられました。

ご夫婦そろってビジネスを成功させるような「人物カップル」です。
良識と教養が程よくブレンドされた、まさに人生の成功者にふさわしい風格漂うご夫婦です。

チェックインのお客様を待つ間の張り詰めた空気・・・
そのオーナーの一途な気持に、頭が垂れる思いです。

そんな雰囲気の中、玄関ブザーがなり、お客様ご家族が部屋に入ってこられました。

さて、ここからです。
今思い出しても鳥肌が立つほど恥ずかしい、お客様の大失態が始まります。

空港から直行してきたからか、ちょっと疲れ気味のご主人に無表情な奥様。
そしてやんちゃくれ坊主を絵に描いたような、3人の子供たち。
日本人の家族5人が、ご主人を先頭に、リビングに「のそーっと」入ってこられました。

長い時間リビングで4人勢揃いし、立ち上がって迎えている、その厳かな雰囲気のオーナー親族の姿が、真っ先にご主人の目に飛び込んできたはずです。

ところがそのご主人、そのオーナー達に一瞥をくれ、目だけで軽く会釈しただけで、そのまま部屋のチェックをやり始めます。
奥様は玄関側の部屋のチェックを、3人の子供たちはリビングの中を運動場さながら走り始めました。

きちっとした初対面の挨拶が、ものの見事に飛ばされ、オーナーをさながら「面倒な大家」のような扱いで、端から相手にしていない傍若無人な態度。
賃貸住宅の内覧の際、鍵束を持ってオーナーの部屋を開けに来るハウスキーパーさんに対するような、ぞんざいな振る舞いです。

段々とオーナーの顔が不安気な表情に変わっていきました。
そしてそのトドメを刺したのは、お客様の奥様でした・・・

オーナー達がいる真横のキッチンカウンターの表面を、人差し指ですーっと擦り、ホコリチェックをしたんです。

その日は朝からアパートオーナーは、家族総出で徹底的に部屋の掃除をしてくれていました。
もちろん前日には専門の業者を入れて清掃は完了しているのにも関わらずです。
それは明らかに日本人を初めて迎え入れるベトナム人オーナーの親日気質がそうさせたことは、疑うべくもありません。
それくらい日本人への無礼を恐れたオーナー家族。
「武士道」がまだ脈々と日本に生き続けていると、一世代も二世代も昔のイメージを描いておられたのかもしれません。

何が恥ずかしいって、立礼しようとしているベトナム人オーナーには、まずは笑顔で挨拶でしょ、握手でもしながら。
当たり前の作法でしょ。
私は意味が分かりませんでした。

そして糸の切れたタコのように、それぞれが銘々勝手に挨拶もせず家のチェックをしているんです。

「あー、パパ、あったあった。バスルームにあるわ」
「こんな隙間じゃ、ローボード置けないな」

空港からのタクシーで、部屋のチェック項目を夫婦で話あっていたのでしょう。

「しかし、いきなりそれかい?」

一緒に立ち会ったマダムHuyenさんも、口をとんがらせながら眉間にシワを寄せて、嫌なモノでも見るような顔つきです。

日本人として、本当に恥ずかしい思いです。
しかしその日本人は恥をさらしている事にすら気がついていないんです。

「お金を払うのはこっちだろ、なんか文句ありますか?」

そんな感覚でベトナム人を見下している、そんな感じなんです。
オーナーの奥様の顔がみるみる険しくなっていきました・・・

そしてその日の夜。
オーナーから掛かってきた電話が、

「お金をお返ししますので、出て行ってもらって下さい」

結局我々が説得して事なきを得ますが・・・
それからというもの、歯に衣を着せない言いたい放題のお客様からのクレーム処理がどれだけ難しかったことか。

何でもないことです。
最初の初対面をきちんとしましょうという、ただそれだけのことです。
疲れていても気持を込めて、笑顔で握手をするだけで良いんです。
ハグまでやらなくてもいい、日本人らしく立礼でいいんです。

そんなことができませんか?

極端な例かもしれませんが、これに近いことをするかも知れないと、心当たりのある方。
チェックイン時の挨拶は、どんなにオーバーにやっても損にはなりません。

オーナーと親しくなることが、まずベトナムで一番最初に取り組まないといけない仕事だと割り切って下さい。

ご注意を。

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田口 庸生

田口 庸生 の紹介

初めまして、「ハノイリビング」営業担当の田口(たぐち)です。 日本より初めてベトナムのハノイに着任された日本の皆様、 愛するご家族を日本に残し、初めての「海外単身赴任」をこれから経験される皆様、 快適なハノイでの生活を満喫していただくために、皆様の「お住まい探し」から「入居後のサポート」まで一貫した「窓口対応」を請け負います。 「ベストマッチ」を合い言葉に・・・ どうぞお気軽にお問い合わせください。 お待ちしております。
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